私は共和国に着く!

 「これどうしよう...」

 「取りあえず『ケルベロス』待ちかな、彼らがちゃんと勝たない事には何も始まらないからね」


 そういった話をしているとケルベロス達が4人を完全に縛った状態で引きずってきた 可愛そうに・・・


 「お嬢ちゃんが言ってた所にちゃんと居たぞ、正直半信半疑だったが...あそこまで正確だと正直引くな」

 「引かないでよ....」

 「まぁ、取りあえず事前に奇襲できたので助かった、ありがとう」

 「あー...それなんだけど...」

 「私がもう一人見つけてねぇ、そこの裏で気絶しているんだ、あれ達はどうしたらいい?」

 「もう一人居たのか・・?..基本こういう奴らはその場に放置するか余裕があるのなら縛ってギルドに持って行くな、犯罪者だったり何かしらでギルドに目を付けられていた場合お金が出ることがある」

 「にゃるほど...」

 「私襲われた時いつも殺してたから持ったいない事したなぁ」


 そういいながら慣れた手つきで茂みの裏で気絶していた男を一人縛っていく そういえばこの人達一体なんなんだろう


 「こいつらは多分盗賊だな、俺たちが商人の護衛と見て人数が勝ってるから襲えると思ったんだろう、結果はこのざまだけどな」

 「うちのマルガちゃんが優秀すぎた事が敗因だね、実際前と後ろから二人ずつ襲われてその間にこの一人が近寄ってきたらやばかったわね」

 「そう考えるとこいつらは手馴れている部類だな、ギルドに持って行ったら高額賞金首とかだったら嬉しいな」

 「....どうやって運ぶの?..歩かせるの?」

 「もし歩かせようとするとしてお嬢ちゃんが逆の立場ならどうする?」

 「....歩かない」

 「そういうことだ、だから馬車があるなら基本荷台に縛って入れておくか引きずる、今回はお嬢ちゃん達が乗ってるから引きずる方針で行こうと思う」

 「それルーカスさんに行った方が...」

 「旦那からは勿論許可済みさ」


 そういいながら馬車の後ろにくくりつけていく まぁ一日引きずられるくらい問題無いよね!私は絶対に嫌だけど


 「さぁ冷めてしまったけどスープを飲んで進もう、少し時間をくってしまったから今日は出来るだけ進んでしまおう」

 「....これを飲んだら馬車に乗らないと行けない...飲みたくないなぁ」

 「マルガ様?美味しくないですか?」

 「とっても美味しいけど....頑張るっ..」


 そう思いながらスープを飲み干した、野菜はうまく逃げたからある意味盗賊様様かもしれない 


         ◆◇◆◇


 「うぷっ.....スープが出てくる」

 「お嬢ちゃんあの後から今までよく一回も馬車を止めずに頑張ったな」

 「マルガちゃん大丈夫かい?無理してないかい?」

 「今日頑張ったら明日は歩ける...明日は歩ける....」

 「よしよし、もう夜の休憩だからね、ドロシーお姉さんが膝枕してあげよう」


 ドロシーに膝枕をされながらひたすら吐き気と戦い続ける、ここで吐いたら人として負けな気がする あっ、やばい


 「なぁ、ぺス?獣人って皆乗り物に弱いとか無いよな?」

 「そんな訳ないじゃーん♪なんなら僕は乗り物好きだしねー♪」

 「だよなぁ...あそこまで弱いと少し心配になるレベルだ」

 「まぁまぁ、どうせ明日で別れるんだから、気にしてもしょうがないよ」


 夜ご飯が最近食べれてない気がする 早く共和国に付いてゆっくり眠りたいよ トホホ


         ◆◇◆◇


 「マルガ様ー、朝ですよ、起きてください」

 「......無理、おやすみ」

 「....起きてください」

 「....やーだ...」

 「.....」


 無言になったと思ったらメリーが無言で猫耳を触ってきた


 「きゃぁ!?いきなり触らないでよ!」

 「起きないマルガ様が悪いのですよ」

 「だからって...」

 「マルガ様の猫耳と尻尾が敏感なのは私とドロシー様だけの秘密ですので、秘密を堪能しただけですよ」

 「....次からやったら怒るからね..」

 「では次からはちゃんと起きてください」

 「ぐぬぅ...分かった..」


 朝頑張って起きないとそのうち寝起きが原因で私の貞操の危機の可能性があるから朝起きることを頑張らないと 大変だね


 「じゃあ出発しますよ、今日のお昼から夕方の間には共和国に着く予定ですよー」

 「今日から傍を一緒に歩いてもいいんだよね?」

 「ああ、勿論だ、だが約束してくれ、一つは何かあった時俺の指示を聞くこと、もう一つが身の危険を感じたら馬車に入る事、分かったな?」

 「はーい」


 馬車酔いしないで移動できるならそれくらいは普通に守れる 私は賢いのだ へへん


 「はぁー...歩けるって最高...」

 「大丈夫か?お嬢ちゃん的には少し早いんじゃないか..」

 「ちょっと早いけど...まぁ大丈夫!」


 と思っていた時代が私にもありました ええ、体力が持つと思っていました ただ忘れていたのは私が一昨日まで引きこもりだったのを忘れていました


 「はぁ...はぁ...」

 「お嬢ちゃん、むしろよく頑張ったな...」

 「まだ..まだ..」

 「ほら、俺の背中に乗るといい」


 イケメンが背中を見せてきた...ぐぬぬ 負けた気がするけど乗っておこう


 「...ありがとう..」

 「おう、お礼が言えるのはとってもいい事だ」


 そうやって歩いているとゆっくりと見える共和国


 「あれが?」

 「そう、あれが私達の目的地の共和国よ、マルガちゃん」

 「ドロシーまで歩かなくてもいいのに..」

 「いい加減私も体がなまっていたからね」

 「....体力実はあるのか」

 「あら、普通にあるんだよ?知らなかった?」


 くそう!体力無いのは私だけじゃないか! くやしい!


 「次の旅の時は体力を付けてから歩くんだな!」

 「..ぐぬぬ...」


 そうしてふざけているとどんどんと門まで近づいていく 遂に私達は共和国に着いたのだ!

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