私はお話をする!
早いものでドロシーが来てから一ヶ月が経った 私は魔法以外にも歴史や算数 国語や字の書き方などを教わった 算数や字の書き方に関しては勉強しなくても出来たので教わったとは言い難いけど そして一ヶ月も経つとドロシーの人となりが分かってくる 普段は怠け者で朝はかなり弱い 私と同じかそれ以上くらい弱い でも目が覚めてからは一応しっかりしている 流石に大人だからね、最低限の事は自分でしている でも私と一緒に寝てる時はかなりめんどくさい いきなり猫耳に息を吹きかけてくるし尻尾握ってくるし 最悪な時は猫耳の中に舌を入れられた 背中がぞわっとした まぁ何が言いたいかっていうとドロシーは先生の時はいい先生で同じ部屋の人間として見ると貞操の危機を感じる変態だった
「え?食事会?」
「そうです、同年代の方を集めて食事会をするそうです、お友達を作るというより親同士の子供紹介がメインですね」
「...それ私が行ったらダメな奴じゃない」
「今までの意向ならダメだと思うんですけど...それはライル様とソフィア様に聞いてください」
「え?」
「まずは親子同士水入らずの食事会です、勿論後ろに私は立ちますが基本何も喋りませんよ」
「え....ええ!?...む、無理!..ドロシーは!」
「ドロシー様は一ヶ月連続で働いていたので今はお休みです」
「どうしよう...えっ...どうしよう」
「まぁまぁ特に何も無いから大丈夫ですよ、さぁおめかししましょうか」
そう言いながらメリーが両肩をガシッと抑えてきた あ、あれ?もしかしてこれ逃げ場無い?
「マルガ様?いつもお風呂も逃げて...お着替えもめんどくさいとよく逃げてますね?...そんな駄猫は今日は逃がしませんからね?」
「は...はひ」
無理やり入れられたお風呂は気持ちよかったとだけ言っておこう
「じゃあ行きますよ?」
「ひらひら...ドレスやだ...」
「我慢してください、むしろ普段からそれを着ないとだめなんですよ?」
「...動きにくい」
「はいはい、行きますよ。食堂でライル様とソフィア様がお待ちです」
◆◇◆◇
「やぁマルガ、久しぶりだね」
「マルガちゃん!どうして部屋にあんまり来てくれなかったの?」
「お母さま....じゃなくてママ?私お部屋分からない...」
「まぁ..それは盲点だったわ」
「それに..私が来ても迷惑だろうし」
「そんなことは無いよ、だってマルガは俺の娘じゃないか」
「でも私獣人...ママもパパも私の事気持ち悪いでしょ?あんまり遊んでくれなかったし..」
「..なるほどな?マルガはそういう風に思ってたのか、マルガそれは違うぞ、まず前提として俺たちは王族だ、普通は親子の時間なんて取れる物じゃない、それでも取ろうとすれば取れる物だ時間なんてものは」
「...でも取らなかったってことは..つまりそういう..」
「話は最後まで聞け...それでも俺たちはな?時間を取る暇が無いほどに働いて沢山の仕事を終わらせた、それは何故か?もちろんマルガのためだ」
「....話が見えない...」
「つまり...ここ一年ぐらい暇になった☆」
「暇になっちゃった♪」
「えええっ!?」
「これで私たちは十分マルガに構う事も遊ぶ事も出来る..今からだけど親子の時間を作らないか?」
「勿論マルガちゃんが嫌なら私たちは無理にとは言わないわ」
「い、いきなりすぎる...から分からない...」
「まぁ..そうだよな..取りあえず今日は食事を一緒にしよう」
「ええ、そうしましょう」
「...分かりました」
ご飯は美味しかったと思う けど緊張して味なんか分からなかった いきなり来た家族の時間に私は戸惑うしかなかったのだから
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