私は初めて外に出る
「じゃあ今日はこれぐらいにして明日からまた頑張ろうか...」
「お疲れ様ですぅ...」
「じゃあ私はマルガちゃんのベットに失礼して..」
「ま、まだだめです!」
「まだ?」
「せめてメリーに消臭させてから..」
「だ~いぶ!」
「にゃっ!?」
消臭させる前にドロシーがベットに突っ込んでしまった あれじゃ消臭できないじゃない
「匂い嗅ぐのやめろ!」
「...すぅ...はぁ...この世の天国か....」
「変態だ...ぐぬぬ...」
「マルガ様?早速いい話を持ってきましたよ?」
「いい話?..既に変態が私のベットを襲ってるよ?メリー」
「はい、いい話です、私とドロシー様が同伴するなら外に出ても大丈夫という許可を貰ってきましたよ?」
「本当に!?やった!やっと外に出れる!」
「..マルガちゃんは外に出た事はないのかい?」
「はい!..外に出れるのかぁ...お小遣いとか貰えるのかな?」
「メリーちゃん..ちょっと...」
「?...はい?」
大人同士が部屋の隅で秘密話を始めた こそこそされると聞きに行きたくなるよね
「マルガちゃんが外に出た事ないって本当?」
「...はい..本当です、マルガ様は生まれてから今まで外に出た事はありません」
「どういうこと?...」
「...それがこの国の意向..としか..初めて生まれた王の娘が半獣だと..体裁が悪い..とか?」
「...ライルとソフィアは?」
「..ライル様とソフィア様はかなり反対されてたのですが..今は何かしているのは分かるのですが私には分からないです」
「なるほどね...だからメリーとずっと一緒に居たのか..あの年でお母さんともお父さんとも一緒に居れないのはどんだけストレスだろうね」
「私は出来るだけわがままを聞いたり色々してあげようと思って居たのですがマルガ様はそういう事はあんまりしてくれないので時々心配になるんですよね、まるで私に遠慮しているみたいで」
「....まぁ新しく来てあんまり距離感が出来てない私がチャンスだね」
お?ひそひそ話から戻ってきた 途中凄い悲しい顔していたけど何の話していたんだろう?
「マルガちゃん?お外に行ったら何したい?」
「外行ったら..お買い物したい!後色んな食べ物食べたいなぁ...」
「じゃあ優しいお姉さんがマルガちゃんのわがままをなんでも聞いてあげよう」
「...ドロシーさんが?...後から変な事請求しても何もしてあげないですよ」
「大丈夫大丈夫、一緒に寝るだけで充分ご褒美」
「変態だぁ!!」
「じゃあ今日の夕方外にでよっか、メリーは大丈夫?」
「私はマルガ様が出たい時にいつでもお供しますよ」
いきなりだけど私が外に出れる事が決まった 少し、いやかなり嬉しい
◆◇◆◇
「じゃあ出かけるよ、マルガちゃん準備は出来た?」
「ばっちり!メリーからお小遣いも貰ったから教えて貰いながら使う!」
「マルガ様可愛いですっ...」
今の私の恰好は猫耳とかは流石に大っぴらに出すわけには行かないから白い頭巾みたいなのを被って隠す感じなのだが白い頭巾と私の銀髪がマッチしていい感じになっているのだ
「じゃあ行こうか、マルガちゃんが張り切って迷子にならないように私とメリーで手を繋ぐからマルガちゃん?手を出して?」
「...おおぉー..」
「マルガ様の手が..ぷにぷに...すべすべ」
「私も大概だけどメリーも正直やばいよ?」
私の両手を二人が片方ずつ握って歩いてる なんかこういうのこの世界で初めてだなぁ
「...家族ってこういうのなんだろうな...」
「マルガ様?」
「マルガちゃん?」
「にゃ?私何か言った?」
「マルガ様!私たちは血は繋がってないけどちゃんと家族ですよ!」
「マルガちゃん?家族になるために結婚しよっか」
「なな、何の話!!?」
いきなり変な話になってかなりびっくりしてしまった 変な事言っちゃったかな?
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