第44話

次に目に入ったのは、金色の卵だった。

木箱に入っている。

ニワトリの卵よりも大きいな。

ガチョウの卵くらいかな?

モンスターの卵かもしれない。

槍で突いてみる。

硬い。

割れなかった。

持ってみると、とても重かったから、木箱に戻しておいた。

槍でも割れないから、このまま放っておくしかないかな。

モンスターが入ってたとしても注意しておけばいいしね。


その次に目に入ったのは鏡だった。

全身が映るような大きな鏡だ。

おー。

久しぶりに自分の顔を見た。

この世界には鏡なんて無かったし、川も見つけていないので、水面に顔が映るということもなかった。

いつもは洗面所なんかで当たり前に見れたのになぁ。

いや、別に、あぁ僕の顔かっこいいなぁと思って見てたんじゃないよ。

ホント、違うからね。

あぁ、元の世界に帰りたいなぁ。

鏡を見てそんなことを思っていると、ふと、気づいた。

何か違う?

少し違和感があった。

そう、鏡に映った僕は……

なぜか本を手に持っていた。

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