第29話

なぜか落ちていた赤い石を拾った後、

火槍を出来るだけ作った。

と言っても、まぁ、あんまり多くても持ち運びにくいから、5、6本くらい。

爆破はどうしても必要な時にしか使わないようにしよう。

そんな時があるのかな?


よく‘これを使う時が来なければいいが……’みたいなもう絶対これフラグだろみたいなセリフがあるけど、

まさか自分がそんな状況になるとは思わなかった。

さっきの爆発の音でモンスターが集まってきたのか分からないけど、

後ろからモンスターの大群が押し寄せている。

はぁ……フラグの回収早くない?という的外れというか現実逃避というか、

なんかそんな事を思ってしまう。

でもそんな暇がないことは分かっていた。

この量をどうにかするには爆破するしかない。

荷物をまとめて逃げながらそんな事を考えていた。


ツノは2本しかないし、そのうち一本は実験に使ったからもう1.5本分の粉しかない。(結局2本とも粉にしておいた)

それであの量を対処するのは結構厳しい。

どうしようか。

前のやつらを爆破して足止めしておくか……。

うぅ〜む。

そうだ!この手があった!

僕は急いで粉を取り出し、地面にまいた。

なるべく広く。

そうしたら、少し離れた所から機会を伺う。

モンスターがひとかたまりになってやって来る。

……今だ‼︎

地面に向けて思いっきり火槍を投げつける。

すると、地面に大きな穴が空いた。

モンスターが次々に穴に落ちて行く。

かなり深めの穴だったらしく、ほとんどのモンスターが落ちた。

その穴に火をたくさん落とす。

穴に落ちなかったやつらは槍などで倒した。

それでも捌き切れなかったが、

火を投げ込んだ穴も利用して、

なんとか対処できた。

狼もどきはツノを折ってから倒した。

逃げたやつらもいたけど、追いはしなかった。


あ〜〜疲れた。

穴を覗いてみると、ほとんどのモンスターが消えていた。

同じ火で倒すにしても、あの時、焼けた狼もどきが残っていたのはなんでだろう?

焚き火に誘導しただけだからかなぁ。

直接火で攻撃してないからかなぁ。

そういえば、火を投げ込んだ後に落としたやつらはどうなったんだ?

見てみると、あの時と同じように焼けた状態で残っているのがいる。

あ、まだ生きてるやつもいた!

ひとまず、まだ穴に残っているモンスターを槍で倒し、休憩しよう。

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