百合好きとの付き合い方
百合が好きだと言う友人。
それってどういうことなのだろう。レズということだろうか?それは女の子同士の恋愛を意味することには変わりないのだけど、それが、好きだからと言って本人が女の子を好きかどうかはわからないと思う。正直私は誰がどういう恋愛をしようとあまり気にはしないし恋愛は自由だと思う。だから、私は決まってこういうことにしていた。
「ふーん。いいね」
「だよねーわかってくれるの君だけよ」
嬉しそうにいう友人ははにかんで喜ぶ。喜ぶような事を言ったとは思っていないのだけど、友人からは百合が好きなのだと私は思われているのかもしれない。一部には、気持ち悪いだとか心のない反応をされていたのかもしれない。
「君はどうなの?百合スキー?」
何だかイントネーションが違う気がしてだけど、百合が好きな人はそういうのかもしれないと思い、まぁ普通。と答えると、普通かぁとなんだか残念そうである。
後に教えてもらった情報によると、男性同士の恋愛が好きな人は腐女子と言うように百合が好きな人は百合スキーというらしい。でも、よく考えるとそれは百合が好きな男性も百合スキーなんだろうなというのが素直な感想だった。腐女子は女子だけという印象を受けるけれど、なぜ百合好きは男性も入るのか?腐女子とか男性も好きなら女子とかつけずにいいんじゃないの?という気持ちだ。絶対BL好きの男性だっていると思うからだ。まぁ私にはあまり関係のない事なのだが。普通に恋愛模様の小説だって漫画だってなんだって読むからそう思うのかもしれないけれど、そう思うのは自分だけかもしれない。結構周りから変わっているとか自分持ってるねと言われる私はたぶん普通ではないのかもしれない。全く一般意見とはいいがたいのかもしれない。
「ねぇねぇこれこの前出た百合本なんだけどかなり面白いから読んでみて」
「ありがと。感想今度言うわ」
渡された百合本と言うのも、少女漫画と言われてもわからないくらいの漫画の本だった。この友人から貸し出される本と言うのもいつもこのような表紙の本が多い気がする。少女漫画と言えなくもなく、ただ女性同士なのだけど、いつも身近にありそうな私達女子高生だからありがちな内容だったりするのだ。あーなるほどと思うことがあったりして面白くもあって、気持ちが表現されている作家さんがすごく上手だと思う。たぶん作家さんが女性が多いからなのかもしれない。よく女の子の気持ちがわかってるというか、なんとも言えない気持ちに切ない気持ちになったりするのだ。こういうところも少女漫画みたいだということなのかもしれない。もしかすると友人がこういう漫画を気に入って購入しているだけかもしれないけれど、少なくとも私は引いたりすることなく百合を楽しめているのではないだろうか。
「どうだった?」
「面白かった。泣いたわ。特にアユが最後来てくれるシーンが」
だよねと興奮気味に賛同してくれる友人をみて私も楽しい。百合好きといってもいいくらいに私は楽しめている。というか、百合が楽しいから最近は友人の貸してくれる本が楽しみで仕方がない。
つらつら百合妄想(短編集) いのかなで @inori-kanade
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。つらつら百合妄想(短編集)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます