第118話 学校の怪談~その15~

「さて、以上がこの学校の七不思議、でした!」

ん?終わり?まだ六つのはずじゃ・・・。

「え?終わりっすか?まだ七つ目の話してないっすよね?」

高橋の言う通りだ。

まだ話していないぞ?

「それが七不思議なのだよ。」

「へ?」

「この学校の七不思議に七つ目の話は存在していない。あることないこと噂はされているけど、他の話と比べて統一性がない。つまり、ここから私たち新聞部が導き出した結論として、この学校に七つ目の怖い話は存在しない。と、いうことになったのだよ。」

「そう、なんですね。」

少しだけもやっとするなぁ。

「まぁ、先輩曰く『この学校の七つ目の怖い話を知った者は呪われて死んでしまう。だから七つ目を知る者はいない。』って言ってたよ。」

なるほど。定番と言えば定番の通説だ。

学校の七不思議は知らない人が多いけど、七つの怖い話を知ってしまうと呪い殺されてしまうというオマケ付きなのだ。

『学校の七不思議を全て知ると呪われる』なんていう八つ目が存在している学校もあると言えばある。

それと同様のことなのかもしれない。

「むふふ。お役に立てたかな?優ちゃん。」

「はい。貴重なお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。」

「いや~結構ハマって来ちゃいましたよ~。」

「それはそれは良かったよ。では、その対価を払ってもらおうか。」

・・・え?

「い、今なんて言ったんすか?」

「対価だよ対価。我々新聞部にとって情報はお金と同等の価値を持っているのだよ。だからお金を払ってるんだから君たちから対価を貰うのは当然だね。」

チラッと新堂さんに助けを目で求めたが目を逸らされた。酷い。

「さぁ!払ってもらおうか!」

仕方がない、か。

「あの、その、俺今月貧乏で、その、お金なんて払えないっすけど・・・。」

「むふふ。マサロンには体で払ってもらおうかな。」

体って・・・どんな過酷な労働を強いるんだこの人?

「な、な、な!?何させるきっすか!?」

「もちろん我々新聞部は新聞に命を注いでいるからそのネタになることだよ。だからマサロンにはテニスの大会で優勝してもらってインタビューさせてもらおうっかな~。」

「な、なぁんだ。・・・ん?てか優勝!?俺今年からテニス始めたのに!?」

それは意外な事実だな。

「そうだよ~もちろん私たちが卒業する前にね。出来なかったらみゆみゆのおっぱいは我々のものだ!」

何故おっぱい!?

「くっ!わ、わかりましたっす!俺、必ず優勝するっすよ!勝って美雪のおっぱいは俺が守る!」

「その意気だよマサロン!」

・・・このまま逃げれねぇかな、この変態どもから。

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