第2話

ドアを開ける。


「こんばんは。お兄ちゃん、突然ごめんね」

「やあ、モカちゃん。どうしたの?」


隣に住む、女子高生のモカちゃんがいた。

このアパートは、家族当然。

彼女も、そのひとり。


「お兄ちゃん、また教えて欲しいんだけど」

「今日?」

「うん、お願いできる?」

お願いのポーズをされる。


「わかったよ。じゃあ、行こうか」

「ありがとう。お兄ちゃん」


共同炊事場へと向かう。


「で、何を教えて欲しいの?すぐに出来るものじゃないと無理だよ」

「わかってるよ。おじや」

「おじや?」

「うん。パパとママが、寝込んで・・・」

モカちゃんの両親は、共働き。


しかも、どちらかと言えば不規則な仕事らしい。


「でも、モカちゃん。おじやくらいは、出来ないと

「はーい」


仕方なく、おじやの作り方を教える。


「ごはんと、たまごはあるよね?」

「うん。さすがに、ご飯の炊き方は、覚えたよ」


モカちゃんに、おじやの作り方を教えた。

間違っていると困るので、レシピは省くが、やれば上手くなるもので、

俺も自炊をしているうちに、かなり、レパートリーが増えた。


「モカちゃん、出来たよ」

「ありがとう。お兄ちゃん」

「いいって。後、ご両親には、お題にと・・・」

「はーい」

「伸ばさない」

「はい」

笑顔でうなずく、モカちゃん。


こういった、助け、助けられの生活が、続いている。


俺が風邪をひいた時も、モカちゃんも、アパートのみんなが、

交代で看病してくれた。


ありがたい。


いつまでも、続けばいいな・・・



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これからも 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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