第39話 ブーメラン
近況ノートに書いた通りである。
前話「愛の回路」で寒風吹きすさぶ中、愛車に跨り飛び出した私は、値札と異なる会計を行ったレジ打ち目掛けてブーメランを放った。いや、二輪は鉄馬とも呼ばれるから私はカウボーイか。それなら投げ縄だ。
だが縄は冷徹な店員によって投げ返され、私の首に掛かった。ブーメランが戻ってきたのだ。
木曜の朝からだから、もう、四日も声が出ない状況が続いている。
風邪だ。
喉だけではない。カク、ヨム、の気力さえ奪われてしまった。
風邪は何年ぶりだろう。前に苦しんだのを覚えていないくらいだから、十数年ぶりかな。風邪って、ここまで苦しいものだったか、というレベルだ。
「沢山、食べてしっかり栄養、摂ったら直ぐ治るよ」
誰だ、無責任なことを言ったヤツ。四日で三キロ以上、太ったのに良くならないじゃないか。
明日は三十日か。大半の病院は休みだろうな。いっそ逆療法として単車で高速を疾走するとか。やめておこう。万が一、事故でも起こしたら申し訳が立たない。
というわけで、頭が回らず筆も進まず、オチもウィットもゼロ。
おやすみなさい。
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