第31話 巧みな文章、巧みなストーリー

 当初、本日は「夢物語はデンジャラス」だけで終えるつもりだったが感じることがあったので連投する。


 コンテストのページを上位から辿って適当に目を通してみた。「適当」とは読み方のことではなく、どれを読むか、という選択のことだ。


 中には凄いものがある。完成度が高く驚く。だが多くは文章構成、若しくは紡ぎ出す物語、の、どちらかに比重が偏っていて、もう片方は少し弱い。


 文章が非常に巧く、ストーリー自体は平凡なもの。綴り方は拙いが中の話は面白いもの。どちらが気を惹くかと訊かれれば後者だ。圧倒的な展開を前にすると作文能力の大小は殆ど問われない。


 そんな印象を抱きつつ読み進めた後。翻って己を見る。


 どちらもゴミのようだ。こんなものを晒していて良いのか。自分の行動が恐ろしくなる。


 アカウント毎、消し去ろうか。だがそれは前進を諦めること。過去に幾度となく繰り返したように撤退すれば残るものはない。


 落ち着かない心にそう言い聞かせ、今夜もここに留まる。

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