第26話 推敲

 推敲。言うまでもなく文章を練り直す行為である。校正。誤字脱字、誤った表現などを修正する作業だ。


 どちらも私が苦手とする仕事だ。勢いで書き、その時の気分で投げる。当然、誤字脱字、重複表現、矛盾などを許してしまう。結果、投稿直後に来られた方は酷いものを見せられる羽目になる。


 いや、放棄しているわけではない。下書きの段階で数回、読み返す。が、何故かそこでは欠陥を発見できないのだ。


 で、出してしまった後、なんとなく眺めると色々と浮かび上がる。その中でも多いのは同じ言葉を繰り返し使うことだ。重なった言い回しを見付けると迷わず類義語を検索し置き換える。それが難しい場合はバッサリ切る。常套手段だ。語彙が豊富でないので察していただきたい。


 これを投稿前に出来れば未だ増しなのだが。


 しかし、やり過ぎても良くない。勢いで書き殴った文章には「力」がある。気になるからといって隅々まで修正、書き直しを施すと確実に力を削ぐ。加減は大切だ。


 この「推敲」自体、大丈夫なのだろうか。不安を抱きつつ、今日も公開ボタンを押す。

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