第25話 夢と現実
タイトル通りであるが、
「少年の頃に思い描いた夢と、現在の自身を取り巻く現実」
等という大層なことではない。そのまま
「昨夜の夢と、起きて一時間で書いてしまった話」
だ。この様なことは今まで近況ノートに記してきたのだが、今日はここで展開してみよう。
これを投げた直後
「歌人 - 冬の旅行者 -」
を投稿するはずだ。
「夢の中で玄関に立っていたギター弾き。彼に纏わる五分間ストーリー。」
「亡き妻の誕生日に公園で会ったギター弾きを家へ招き入れた老人。」
「 二人の小さな小さな物語が始まります。」
如何にも、なコピーと前書きだが実際に見た夢は全く違う。
いつものように私が家の周りを掃除しているとギターケースを持った二人の若者が通り
がかった。私は二人を呼び止め、ガレージの前に椅子を出し座るよう勧めた。二人は
「じゃぁここで」
と、ギターをケースから取り出しチューニングを始める。
私はコーヒーを用意し、二人のもとへ持っていく。
演奏が始まる。近所の人が集まってくる。二人は実に楽しそうに歌い弾き、観客も大喜びだ。私はコーヒーに加え、紅茶とケーキをお盆に載せ皆に配って回る。
延々と続く盛り上がりの中、何曲目かで目が醒めた。
これが「夢」なのだが、「現実」に殴り書きしたストーリーは
「時代も国も分からない小さな村の冬が舞台」
で、
「妻を亡くした老人と旅のミュージシャンの話」
になっている。
一体、どうしたらこうなるのか。問い詰めたい、小一時間、問い詰めたい、自分を。
書き始めはタイトルだった。「歌人」これ一つで後は自動的に指がキーボードを叩いていく。何も考えていない。後に重なる言葉の置き換えなどは行ったが、それを除けば「書き上がるまで一時間」は間違っていない。
(後の推敲が勢いを削ぎ、ターゲット年齢が分からない文章になったが、別の話だ)
「星が刺さった夜」も同様に短時間で出来たが、あれは夢をそのまま詳細に描写したものであり、「想像」や「創作」は加わっていない。
でっち上げ。言葉の使い方、間違ってる? うーん、起きて一時間も、「覚醒しきっていない夢の中」にしておいて。
なんだかキリが悪いが本日はこれで。
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