第8話 「ざざ残念だけど、きっ桐生院君が聞いてワクワクするような話、あたしには全然ないから!!」

「ざざ残念だけど、きっ桐生院君が聞いてワクワクするような話、あたしには全然ないから!!」


 つい大きな声で言ってしまうと。


 お客さんは少ないけど、みんながあたしを注目して。

 カウンターにいた店員さんがカップを拭きながら笑顔になった。


 …あー…もう…


「…ごめん。そんなに嫌だとは思わなくて。」


 あっ。

 桐生院君が暗くなった。


「い…嫌じゃなくて…その…」


「……」


「自分の事話すの…苦手なの。」


「…だから、質問してるのに?」


「え?」


「話して。って言ったら、何から話せばいいか分からないかなと思って。」


「……」


 そうか…これって…桐生院君の優しさでもあるのか。

 …確かに、あたし…

 自分の事話せって言われても…

 誕生日ぐらいしか言えない自信がある。



「……」


 あたしは若干背筋を伸ばして息を吸うと。


「両親は…何だか色々…手広くやってるの。」


 聞かれた事に、答える事にした。


「手広く?」


「うん…元々大手のハウスメーカーで働いてたんだけど、田舎に自分達で事務所を起こして…輸入雑貨を取り扱ったりもしてるし…」


 とは言っても。

 五年前の話。

 今も続けてるかどうかは、分からない。


 あんな田舎で、あのプライドの高い両親が商売なんてしてられるのだろうか。


「じゃあ、家の手伝いもしてた?」


「……」


 それにはちょっと…ゆっくりな瞬きをして、首を傾げてしまう。

 手伝いかあ…


「…好きな人は、出来た事がない。」


 聞かれた事に答えようと思ってたけど。

 手伝いをしてたかと言われると、よその家の手伝いしかしてないから…

 それは何となく言いたくなかった。


 両親に必要とされてなかった。

 この事実は変わらない。


 自分で口に出して言うと、とても悲しくなる気がして…話しを変えた。

 …好きな人の事だって、聞かれた事だし。



「…片想いも?」


「うん。」


「先生に憧れた…とかも?」


「ない。」


「今も?」


「カッコいい先生なんている?」


 あたしが受けてる講義の先生を頭に浮かべる。

 まあ、別にカッコ良くなくてもいいんだけど。


「塚田さん…理想が高い?」


「理想?」


「ほら。好みのタイプとかさ。」


「……」


 そもそも…あたし、理想がどうのとか考えた事ないよね。

 憧れや、心ときめく人に出逢わないなあ。

 最近一番ドキドキしたのは、桐生院君ちの双子ちゃんだ。



「考えた事もなかった…」


「本気で?」


 桐生院君はクスクスと笑いながら、紅茶を口にする。

 何となくだけど、彼にはコーヒーより紅茶が似合うなあ。と思った。


「そういう桐生院君はどうよ。好みのタイプってあるの?」


「そりゃあ、全然なくはないよ。」


「えっ、どういうの?」


「…ちゃんと約束を守るとかさ。」


「…それって…」


「……」


「彼女にするタイプとかっていうより、人間として当たり前みたいな事じゃない?」


 あたしの言葉に桐生院君は眉を下げて笑って。


「…そうだね。あとは優しくて笑顔が可愛い子。」


 早口でそう言った。


「…笑顔が可愛い子…」


 近くで麗ちゃんを見てるんだ。

 あれ以上に可愛い子なんて、現れるの?


「…あたしが言うのもあれだけど…」


「何?」


「桐生院君、彼女出来た事ないでしょ。」


 あたしが真顔で言い切ると、桐生院君は下唇を突き出すような…初めての顔を見せた。


「どうして。」


「だって、毎日麗ちゃんみたいな可愛い子見てたらさあ…それ以上ってなかなか出会えないよ。」


「……」


 …あれ?

 なぜだろ。

 桐生院君、今日は時々フリーズしちゃうな。


 まあ…最近溜息が多かったから…心配して声をかけただけなのに。

 こんな事にまで発展してしまった。

 あたしの気遣いは、大事件(大げさ)を呼ぶらしい。

 もう、あまり気遣うのはよそう。



「高等部の時は彼女いたよ。」


 ふいに、桐生院君が不貞腐れたようにそう言って。

 あたしはグラスを混ぜてるストローを飛ばしそうになった。


「…そう言えば、クラスの女子が噂してたわ…」


 成長期が来た桐生院君に彼女が出来た。って、みんな嘆いてたっけ。


「塚田さんは?」


「え?」


「彼氏。」


「好きな人も出来た事ないって言ったんだから、いた事があるわけないじゃない。」


「…欲しいと思った事ないの?」


「特にないかな。」


「……」


 何なんだろ。

 何だか落ち着かない。

 目の前のオレンジジュース、さっさと飲んで帰っちゃおうかな。


 あたしがそう思ってたのが伝わったのか。

 桐生院君は、あたしよりも先に紅茶を飲み干した。

 そして、ダリアの前で手を振って別れて。

 それから数日…お昼の食堂に、桐生院君は現れなかった。


 来ない理由は分からないけど、何となく…ダリアでの時間がつまらなかったからなのかな…と思った。

 自分の事を話すのが苦手なあたしと。

 なぜか知りたがる桐生院君。


 一年続いた二人でのお昼が、たった数日一人だっただけで…すごく恋しかった。


 今までずっと一人だったのに二人になって。

 それがまた一人になると…すごく寂しい気がした。



 カレンダーを見ると、麗ちゃんの結婚式が迫ってた。

 桐生院君…まだマリッジブルーなのかなあ…


 寂しいなら、自分から探して会いに行けばいいのに。

 だけどそんな事はしない。

 来る者拒まず、去る者追わず。なんだな…なんて。


 あたしは自分を分析して、小さく笑った。




 不思議なぐらい…桐生院君と会わないまま、麗ちゃんの結婚式の日も過ぎた。

 どんなドレスを着たのかな…って思うと、それはちょっと見たい気もして。

 それを理由に、桐生院君を探してみようかとも思ったけど…

 こんなに会わないなんて、避けられてるのかもしれない。とも思えて来て。

 あたしは…また独りぼっちになった。


 そして、そのまま六月に入ったある日…



 ホワァン


 その音が車のクラクションだとは思わなくて。

 あたしは、大学の帰り道。

 前だけを向いて歩いていた。


 ホワァン


 …何だろう。

 この、楽器みたいな大きな音。

 吹奏楽部で聴いた事があるようなやつ。



「おい。」


「……」


 車のクラクションには振り返らなかったけど。

 少し乱暴な声に…あたしは振り返った。

 するとそこには…


「…はっ…」


 桐生院君の、義理のお兄さん!!

 …有名人!!


 あたしは鞄を抱きしめて車に駆け寄ると、窓を開けてるお兄さんに。


「しっししし閉めて下さい。」


 小声で、だけど早口で言った。


「…あ?」


「桐生院君に聞きました。有名人なんですよね?見つかったら大変です。」


「……じゃあ、ちょっと乗ってくれ。」


「……え?」


「話がある。」


「…あたし…ですか?」


「ああ。」


「……」


「早く。」


 早く。が、ちょっとすごみが聞いてて怖かった事もあって。

 あたしは…


「お…お邪魔します…」


 後部座席のドアを開けて、恐る恐る車に乗った。


 …いい車だ…

 外車だし…クッションもふかふか…

 さすが有名人…



「最近、誓はどうだ。」


 車を走らせながら、お兄さんがそう言われた。


「…どうだ、とは?」


「学校で。元気にしてるか?」


「え…えーと…家で会われるのでは?」


「家では元気だが、空元気ってやつだなと思って。」


「……」


 空元気…

 それって…


「やっぱり…麗ちゃんが結婚したからですかね…」


「あ?」


「自分の分身みたいな存在が家から出ちゃうんですから…寂しいですよね。」


「……」


 お兄さんは小さく笑ったようにも、溜息をついたようにも思えたけど…

 あたしはそれを深く気にする事なく、桐生院君の空元気について考えた。


 …家でも気を使っちゃってるなんて。

 寂しいなら落ち込んでてもいいのに。



「塚田…さん、だっけ。」


「あ、はい。」


「今日、この後は。」


「家に帰るだけです。」


「そうか。」


「?」



 お兄さんはそれから無言で。

 あたしは外の景色がアパート方面じゃない事に不安になって来たけど。

 よく考えたら、あたしのアパートなんて、お兄さんが知るはずもなく…

 やがて車がたどり着いたのは…


「…それでどうして…」


 桐生院家の前だった。


『降りろ』と言われて車から降りたものの…



「誓の奴、今日はサボって家にいるんだ。」


「え?」


「話し相手になってやってくれ。」


「って…えっ?ええ?どうしてあたしが!?」


 お兄さんは門の横にあるインターホンを押して何かを喋ると。


「俺は仕事だから。じゃあな。」


 さっさと車に乗ってしまった。


「えーっ!!お兄さーん!!」


 走り去る高級車に手を伸ばすも届くはずがなく。

 あたしは、人生で初めて去るもの追う。なポーズをしたまま立ち尽くした。



「……」


 門の前で、走り去ったお兄さんの車の残像に呆然としてると…


「…塚田さん?」


 桐生院君が出て来た。


 …サボりって本当だったんだ!?


「あ…」


「どうしたの…」


「…何だか…分かんないけど、お兄さんに連れて来られて…」


「……」


「……」


「……」


「…体調悪いの?」


 たった数週間…のはずなのに。

 桐生院君とは何ヶ月も合わなかったみたいに感じた。

 少し痩せたかな…

 頬がこけてる気がする。



「いや…大丈夫。ちょっと色々あって…」


「…色々?」


「……」


 桐生院君は何だか困ったような顔をしたけど。


「入って。」


 扉を大きく開けて、あたしを中に招き入れた。



 二度目の桐生院邸は…誰もいなかった。

 大きく静まり返った大豪邸に、あたし達だけ。

 前回の賑わいを思い出すと、とてつもなく寂しいし…

 キッチンでお湯を沸かしてくれてる桐生院君の背中が…泣いてるようにも思えて…


「え…っ?」


 気が付いたら、あたし…

 桐生院君の事、後ろから抱きしめてた。


「…つ…塚田さん…?」


「……」


「…何か…あったの?」


 ふいに…桐生院君の手があたしの腕に触れて。

 そこで我に返ったあたしは…


「…………ごめん。」


 心の中では大絶叫だったけど。

 冷静に、言葉を発した。


「ごめんって…」


 振り返った桐生院君の目は…ビックリ。ってやつで。

 そんな顔を見れた事を、何となく得したなー…なんて。

 こんな時なのに…!!



「か…勝手に、なんか…その…桐生院君の背中が、寂しそうに思えて…」


「……」


「ほんと、勝手に…そう思って…勝手にそうしたくなって…ごめん…ごめんね?あの…こんな事、い…いつもしてるわけじゃないから…」


「…なんで、僕にはそうしてくれたの…?」


「え…っ?」


「何で?」


「…それ…はー…」


 な…何でだろ…

 桐生院君の事…


「…ほっとけないって…思って…」


「……」


「でも…いい迷惑だよね。あたしなんかにこんな…ごめん。ほんとごめん。」


 このまま向きを変えて帰ろうとすると。


 ギュッ。


「え。」


 今度は…あたしが後ろから抱きしめられた。


「き…」


「黙って。」


「……」


 え…?え?え?

 あ…あああああたし…

 桐生院君に…

 抱きしめ…られて…る?


 心臓があり得ないほどバクバクして…

 く…苦しい…


「は…っ…あ…あの…く…」


 本当に、死ぬんじゃないかって…思うぐらい…バクバクして…

 言葉に…出来ない…


「…心配…してくれたのに…ごめん…」


 ふいに耳元に聞こえた声が涙声で…あたしのバクバクが、少しおさまった。


 …泣いてるの…?

 どうして…?



「…塚田さん…いい人なのに…僕、最低な奴だ…」


「…何…?」


「…ダリアで…」


「…うん…?」


「塚田さんが…僕の事、好きって言わないか…試した…」


「…え?」


「今だって、そうだよね。塚田さんの好意の理由を聞き出そうなんて…」


「……」


「誰かに…」


「……」


「…誰かに…必要とされたくて…」


 その言葉は…あたしが、昔思い続けてた事だった。


 両親に必要とされたくて…無駄に頑張った。

 だけどあたしは両親から必要とされなくて。

 いつしか人に期待するのをやめてしまった。



 それでも…

 あたしがお金を貯める手段としてお使いに行ってた近所のお年寄りたちは…

 少しはあたしを頼りにしてくれた…と思う。

 あまり笑わないあたしを、可愛げのない子だっていう人もいたけど。

 それでも『明日は何時に来てくれる?』って言葉は…

 あの頃のあたしには『お金になる言葉』だったとしても。

 …今思えば、必要とされてた…って思える。



「…僕…少し前に失恋して…」


「……」


「それで…ちょっと自暴自棄になって…」


「……」


 あれー……

 何だろう…


 今、桐生院君が失恋したって言った途端…

 あたしの中で…シュルシュルシュルシュル…って、得体の知れない音と言うか…

 いや、体の中の何かが縮んだと言うか…

 そんな気がしたんだけど。



 …失恋。


 そっか。

 桐生院君…恋してたんだ。

 そして、その恋に破れて…こんな事になってたなんて。

 …恋って恐ろしい…



「だから…って…誰でも良かったわけじゃないけど…」


「…あたしが…あの時、桐生院君を好きだ…って言ったら、立ち直れてたかも…って事?」


「……最低だな。ほんと…男らしくないし……ごめん。」


「……」


 でも…言い換えたら。

 あたしを必要としてくれた…って事?

 もちろん、勝手な解釈だけど。


 桐生院君はあんなにモテるのに。

 あたしなんかじゃ、申し訳ないぐらいなのに。

 あたしが好きって言ったら…救われてた…とでも?



 男らしくない…?

 そうなのかな。

 あたしからしてみれば、人間として悲しんだり落ち込んだりする桐生院君は普通に思えた。

 あたしの中には生まれない駆け引きに、ちょっと『え』とは思ったけど…

 無理して空元気出してる桐生院君より…

 落ち込んで、そんな事してさらに落ち込む桐生院君の方が…

 あたしは好きだな…って思った。


 …好きだな…?


 いや。

 いやいや。


 この『好き』は、あれだよ。

 違うやつ…



「こんな事もして…ごめん…」


 桐生院君が、あたしから離れた。

 その瞬間、あ…寂しいな。って思った自分がいた。


「…あたしが先にした事だし。」


 背中を向けたまま、そう言うと。


「…明日はサボらずに行くよ…」


 小さな声と共に、背中に…桐生院君の頭が少しだけ当たった。


「…こんな僕でも…また友達になってくれる?」


「こんな僕って…それはあたしの方。あたし、桐生院君の友達にふさわしいのかなって…」


「…こんなに弱音を吐いたの、生まれて初めてだよ。」


「……」


「来てくれてありがとう。」


 …あれ。

 あたし…



 桐生院君の『来てくれてありがとう』は。

 本来『連れて来てくれてありがとう』と、お兄さんに伝えるべきなんだろうけど。

 だけど。

 桐生院君の言ったそれが…あたしの中の何かを動かした。


「…塚田さん?」


 あたしは桐生院君に振り返ると、彼の両腕をガシッと掴んで。


「え…っ?」


 そのまま…彼の胸の中にしっかりと埋まって。

 背中に腕を回した。


 誰かに強く抱き着いた事なんてないあたしは。

 力の加減なんかもわからなくて。

 ひたすら…ギュギューッと…桐生院君を抱きしめた。


 だけど…そうすればそうするほど…

 彼が愛しくなって…


「…桐生院君も…こうして。」


 胸に顔を埋めたまま…つぶやいた。


「…え?」


「ギュッと…して。」


「……いいの?」


「して。」


「……」


 桐生院君は言われた通り、ゆっくりあたしの背中に手を回して…

 それから、ギュッと力を入れてくれた。


「……」


 口には出さなかったけど…



 はあああああああああああああ……



 って…

 何とも言えない声が心の中で出た気がした。

 無駄に頑張って力の入り過ぎた体に、何かパワーが注入されると言うか…

 それとも、凝り固まった体と心をほぐされると言うか…


 …安心…?



「…なんか…ホッとする…」


 小さく言うと。


「…うん…」


 桐生院君も、そう答えた。


「…失恋…辛かった?」


「……うん。」


「…そっか…」


「…でも、ごめん…今、相当癒されてる…」


「…あたしに?」


「うん。」


「……」


「こんな僕に…ここまでしてくれるなんて…塚田さん、お人好しだ。」


 あたしは…ゆっくり顔を上げた。

 すると、少し涙目の桐生院君の顔がそこにあって。

 それを見ると、なんて言うか…


「……」


 あたしは、少し背伸びをして。

 そここにあった桐生院君の唇に…唇を合わせた。


 彼は一瞬ビクッとしたけど…


 ……あたしの方が。

 あたしの方が、もっとビクッとした。



 あ…

 あたしーーーーーー!!

 何してんのー!!




「ご……ごめんっ!!」


「い…や…あの…え?」


 桐生院君、顔…顔が真っ赤!!


「あっあああたし、ごめん。今…いいいいいい今、思い切りつけ込んだ!!」


「……え?」


 あー!!

 支離滅裂!!


「ごめん!!」


 その場から立ち去ろうとすると、あたしの腕は桐生院君にガシッと掴まれて…

 …また、胸の中に戻された。


「っ…」


「つけ込んだ…って…」


「うっ…そっそれは何かそれ…あの…そう…言葉のあや!!」


「…ごめん…謝ってばかりで…信用できないかもだけど…」


「そっそそそれは、あたしが謝る事だから!!」


「…嬉しかった。」


「…い…いぇ?」


 動揺して、変な言葉が出てしまったけど。

 桐生院君は全然気にする素振りもなく。

 あたしをギュッと抱きしめて。


「…嬉しかった。」


 耳元で…繰り返した。


「……」


 そう言われたのと…こうして、またギュッとされたのが…

 あたしも、嬉しい…。

 うん…



 …嬉しい…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る