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年よりたちはダメだと言っていたけど、僕たち世代は月くらい見てみたいなと思っていた。
暗闇でしか機能しないこの目で、いつか見てみたいと思っていた。
殺戮者たちが昼間につけていた目につける道具。
あれがあれば、月を見ることができるかも。
僕は、目を閉じたまま外へ出て、殺戮者たちが眠っている小部屋の中に忍び込んだ。
つるつる滑る不思議な素材でできた小部屋への入り方は、昼間に反響映像で何度か確かめている。
殺戮者は、近くで見るとさらに大きく、恐ろしかった。
裸どころかはだしでも過ごせないような軟弱な身体なのに、なぜこんなにも強いのか。
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