6
音の反射で見える彼女の姿は、だんだん形を失っていく。
僕は、完璧に、一人だ。
外の様子を知りたくて、小さな声で反響映像を確かめた。まだ、外に何体かいて、周囲を探っている。もっと遠くの様子を知りたかったけど、大きな声を出すと外にいる大きな獣たちに聞こえる危険がある。
大きくて、頭に毛が生えていて、牙がないけど道具で攻撃してくる奴ら。
――なぜあんなに命を無駄にするのか。
食べるでもなく、ただ焼いて捨てるなんて。
僕らは、食べる分しか殺さない。
まさか降りてきたあいつらが、こんなに獰猛な殺戮者だったなんて知らなかった。
知っていたら、食べたりしなかったのに。
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