急に熱を出して、苦しそうにしていたから、楽にさせてあげるしかなかった。



なんの病気なのか、どうすれば治るのか、知っている年寄たちももういないから。



彼女の血は、変な味がした。食べたらお腹が痛くなりそうな味。



だから、もったいないけど隣に置いたまま過ごしていたら、すごい臭いを放ち始めたんだ。



僕たちは、死を無駄にしない。



何等かの問題があって食べられない命は、外の月の光も届かない場所へと向かい、土に埋めた。



だから腐るとこんな臭いがするなんて、知らなかった。




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