第2話


敵わないのは kwkm




家に着くと、時計は21時を指した。

そして冒頭に至る。


21時ぐらいって言っとったよな?なんで今家には俺しかいないん?まさか2次会にでも参加しよったんか?それともお持ち帰り…?


嗚呼どれも聞きたくない、そんな負の感情だけが俺を纏った。


そんな沈黙を破ったのは30分後に流れたインターホン。


やっと帰ってきたのか?遅すぎや。



「はーい」

「すいませーん、〇〇さん歩けないほど酔ってて…、家ここで合ってますか?」

「…今行きます」



ほら言った。伏線回収しよって。何が大丈夫やねん。やっぱり介抱有りで帰ってきたやんか。


違う。そんなことより問題はインターホン越しに男の声がしたことだ。



( ガチャ



『へへ…、たくろー、!』

「すいません、〇〇さんがお酒弱いことは知ってたんですけど、まさかここまで飲んでたなんて知らなくて…」



彼女は呂律が回ってないし、運んできた男は口をもごもごさせながら言い訳をほざいてる。とりあえず苛立ちが収まらないので黙って彼女を回収。


玄関の扉を機嫌悪そうに強く閉め、彼女をリビングに運ぶ。扉越しに"彼氏さんこっわ"なんて言葉が聞こえたが当たり前だ。


彼女をソファに下ろし、問い詰める。



「なあ」

『んー?』

「何でこんな時間になったん」

『えー、久しぶりにみんなに会えたからー、楽しくなっちゃってー、お酒も入ってー、えへへ』

「えへへ、やない、2次会は?」

『たくろーがいっちゃダメって言うから守った…!!』

「お前男に何もされへんかったよな?」

『んー?たーぶんー?ぶーんぶーん!……』



彼女はきっと今誰と会話してるかすらも理解していないだろう。何がぶーんぶーんだ。尚更腹が立つ。


ふと我に帰る。彼女だって酒が入っているのだ。ここで俺がキレようもんなら彼女の情緒がもっとおかしくなってしまう。


冷静になろ、自分



「とりあえず水飲んで」

『ん、、ありがと』

「酔いが覚めたら俺の話聞いて欲しいん。」

『ん、、、』



『お待たせ、頭痛いけど、はなし、聞くよ』

「随分上から目線やな」

『ごめん…、』

「あのな」

『うん、』

「お前帰る時間21時ぐらいって言ったやん」

『うん、』

「でも今何時?」

『22時…』

「やろ、連絡も無かったし、時間過ぎてたし、めっちゃ心配したんよ」

『ごめん、』



今にも泣きそうな彼女を抱き寄せる。

彼女が腕を俺の背中に回そうとした時、俺は彼女から離れた。

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