第4話 初めての専用機と母艦 その二

「えー、お、お父様!?え、どういうこと、薫さんて社長の娘さん!?」


ギルバートさんの驚いた声が周りに響き、その声だけがこの空間にエコーした。

俺は驚きのあまり口揚げて何も言えなかった。


「あ、私が社長の娘でもこれからは皆さんと同じパイロットですから、お気になさらないで下さい」


そう言って彼女が慌てながら説明しているのを見て俺は微笑ましくて笑ってしまい、σ(`・・´ )に続くように他のパイロットメンバーも笑ってしまった。


その姿を怒ったような、呆れたような顔で薫は見ていた。


「パイロットメンバーの緊張が少し、ほぐれた所で最後に艦のクルー達をを紹介しよう」


艦内に入りブリッジに着くまでの間に機体の動力炉について説明を受けた。


「全ての機体に対して共通しているのは従来のバッテリー式と違い核を使った半永久機関ニトロドライブ、通称Nドライブが搭載され優君の機体には小型太陽発生動力炉ソーラードライブ、通称Sドライブが搭載されている。2つのドライブの違いとしては試作機であるアルスにはSドライブを使用されておりSドライブの複製品として造られたのがNドライブなんだ、それぞれのドライブには3つの出力があり、通常のノーマルドライブ、全開状態のフルドライブ、ノーマルドライブ状態からエネルギーのチャージをして使え一定時間ならフルドライブよりも出力が上がるオーバードライブがあるけど難点はエネルギーが30%になると強制で解除されて100%までエネルギーが回復しないとノーマルドライブしか使えなくなるし出力も上がりにくくなってしまうんだ。後、ヘラは君達のの機体のNドライブと接続する事でオーバードライブを使用して性能がアップする事が出来る。」


皆と一緒に頷きながら説明を聞いているとブリッジに着き部屋に入った。ブリッジには10人の男女が居た。


「この話は一旦終えてクルーの紹介をしようか。まず、艦長の浅田涼君」


1歩前に出てきたのは25歳ぐらいの落ち着いた雰囲気の男性が出てきた



「よろしく、艦長の浅田涼だ。これから頼むよパイロット諸君」


次に俺と同じくらいの青年が出てきた。


「次は舵取りの田中真君」

「お願いします。この艦の舵取りの田中真です。」


「オペレーターの神無月蓮さん」


19歳くらいのポニーテールのかわいい系の女の子がニコニコして出てきた。

「よろしくお願いします!元気が取り柄です。」


神無月さんが後ろに下がると俺と同じくらいの金髪ロングの女性が出てきた


「二人目のオペレーターのミレイ・バーナビーさん」


「よろしくお願いします。」


それだけ言うとバーナビーさんは下がった。


「次は技術スタッフの5人を紹介するよ。まずは、スタッフチーフでアレスを主に整備している小田信君だ。」


顎髭がついた体格がガッシリした男性が出てきた。


「俺が小田信だ。アレス専属の整備士だが他の機体もサブでみるからよろしくな!」


「次にアテナの整備をする秋月玲奈君だ」


眼鏡に細目でつなぎを着たショートカットの女性が出てきた


「よろしくお願いします。私が整備士の秋月玲奈です。」


「次が整備士のセレナ・アルセイフさん」


身長が150㎝ぐらいの小さな女の子が出てきた。


「よろしくです。整備士のセレナです。」


「同じく整備士のジン・ガレット君」


丸坊主のマッチョが出てきた。


「整備士のジンだよろしく!」


「次は料理人の増田梨奈さん。彼女はあたしの家の料理人で料理長からの推薦で来た子だよ。」


「料理人の増田梨奈です。皆さんの食事はまかせてください。」


「最後に、小型AIサポートロボットのブロックだ。このブロックは整備の手伝いやマキナの制御ををサポートしてくれるロボットなんだ」


「ミンナ、ヨロシク、ヨロシク」


優は、これだけの人材と機械、技術を持っている自分の会社に自身の認識が甘かったと改めて思った。


「それでは、格納庫で名前は分かっていると思うがパイロット諸君も自己紹介を頼むよ。まずは優君」


「はい、小野優20歳です。【アレス】のパイロットをすることになりましt。テストパイロットだったのでこれから戦闘技術を磨いていきます。」


少し堅いと思ったが初めてだしこれくらいで良いかなって思っていると社長にギルバートと呼ばれた男が堅いぞと騒いだが社長が機転を利かせてくれた。


「それなら、君が手本を見せてくれるかな」


「了解です。俺は【ウラノス】のパイロットのギルバード・ギールだ、よろしく!好みのタイプはミレイさんみたな綺麗な人かな。」


年上ぽい見た目だがあまり尊敬できないタイプの人間だなと思っていると周りも引いているのかみんな顔が引きつっていた。


「そ、それでは次はファン君よろしく頼むよ。」


「【アルテミス】のパイロット、ファン・リンです。パイロットの中では一番年上みたいですがよろしくお願いします。」


「次はソニアさん」


「はい、【アポロン】のパイロットをやらせてもいます、ソニア・ラヴェルです。歳は小野さんと一緒です。」


こちらをチラッと見て微笑んできたのでこちらも笑い返した。


「続いて薫、お願いするよ。」


「はい、【アテナ】のパイロットの南城薫です。歳は小野さん、ソニアさんと一緒です。


南城さんはお嬢様って感じで内気な女性のようにみえた。


「これが我が社の私設武装組織【ストラトス・ガーディアン】通称【SG】だよ」

社長が両手を広げて宣言した。その時、突然警報が鳴った。

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