第2話 テストパイロットから正規パイロットへ

俺は今、社長に言われた言葉が頭の中で反復していた。

大学卒業後に特にやりたいことも無いし体力や身体が丈夫だから軍に入ることも考えたがピンと来なく、このサンシャイン社にはテストパイロット社員を取るという話を友人に聞いたため入社したが本物のパイロットになって戦うとは思っていなかった為、驚いていた。


「社長、聞きたい事が何個かあるのですが、質問してもよろしいでしょうか」


戦う相手は誰なのか、どうして俺が選ばれたのか等気になった。


「聞きたい事があるのなら聞きなさい、君が疑問に思っていることで答えよう」


「まず、戦う相手とどうして俺が選ばれたのかを教えて下さい」


最初に聞いておきたい事を言うと社長は頷いてから答えてくれた。


「戦う相手はレジスタンス組織の[リボーン]だ。君を選んだ理由としては我が社のテストパイロットの中で新兵器の適正が高いとデータが出てね、後は君の所の室長からの推薦かな」


適正の事は納得したがまさか室長が俺を推薦しているとは思わなかった


「次に何故、我が社が私設武装組織を作らないといけないのでしょうか」


「[リボーン]に政府が未だに手を焼いているのは知っていると思うがこれ以上の抵抗を抑えるのを目的として我が社に政府が依頼してきた為、新兵器のテストを実践で試せるというメリットも考えて作る事になった」


なるほど、確かに新兵器のテストを実践で出来るのは危険もあるけどメリットもある、政府は[リボーン]を抑える戦力が増えるというメリットがあるからか。


「後、俺の他にもパイロットがいるみたいですが新兵器は何種類あるんですか」


「パイロットは君を入れて五人、此所にいるメンバーが全員だよ」


ここにいる人達が仲間か、と思いながら改めて四人を見ると日本人の女性を除いて三人は国籍が違うのが分かり、色々な国の人が集まっているなと思っていると社長が手を叩いた為、そちらに目が移った。


「それでは、質問が終わったみたいなのでこれから皆の機体とその母艦を見ようか」


そう言って社長は立ち上がって着いてきなさいと俺達五人に言って部屋を出た。

社長の後ろを着いて行くとエレベーターに乗った。

社長が社長室のボタンを二回押すとエレベーターは下に動き、俺がテストに使っていた地下二階より下の地下六階に着いた。


「先ずは君達の母艦を見よう」


社長が先頭を歩きながら横を向いた。

横に何があるのか気になり向くと一番年齢が高そうな男性と日本人の女性は目を見開いて驚き、俺と他のメンバーも声を出してビックリしていた。


そこには母艦というにはそこまで大きく無いが移動戦艦という言葉が合うような艦だった。


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