有名人
「リュカ様じゃないか!?」
2人が買いに行っていた、串焼きの屋台のおっさんが叫ぶ。
「そうだ!リュカ様だ!カリン様も!」
「おお!また戻ってきてくださったのか!」
「すごい、すごいわ!魔王の帰還に合わせて帰ってきてくださったんだわ!」
リュカはあっという間に人に飲み込まれていった。圧迫されて青い顔をしている。
魔王の帰還…?
「あらあらぁ、リュカったら人気者ねぇ」
「だからやだったんだよ…!いつも街に来る前に顔とか隠してたてたのに…ッ!」
「かわいそー!」
人混みにワッショイされるリュカの周りでカリンとユカが串焼きを貪りながら見物している。いや助けてやれよ、ていうか重装備のリュカを持ち上げる民衆共すごいな。私も見物客になってやる。
「て、いうかリュカさん勇者ってやつですか?」
「ああ…いや周りというか王とかが勝手にそう呼んでるだけで魔王を倒したくらいでオレはなにも…」
「それ勇者って言うんですけど」
「ああ…」
魔王、住民の称賛=勇者。合ってた。
そんなに有名人だったとは。そして異世界に流れ着いた時、勇者に助けられていたとは。恐れ入った。
リュカはワッショイされながら宿屋に連れて行かれ、たらふく飯を食わされて寝かされた…のをユカ、カリン、私は隣で見ていた。なかなかいいようにされて民衆を無碍にも扱えないリュカをみるのは楽しかった。
だし、あとすっごい美味しいごはん食べれたんで有名人パネー。マンガ肉とか食べれちゃったもんね。
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