第18話 蓮也、友達できたってよ

母さんに友達ができて嬉しくてつい抱きしめたことを説明した。

母さんは僕の後ろにいる真由を見てから、

はぁ……とため息をついた後


「はいはい、分かったわよ」


と言って台所へ戻っていった。


それから真由は自分の部屋に戻った。

僕は手洗いうがいを済ませて、カバンを置きに二階の部屋へ向かう。

夕食の前に風呂を済ませる

風呂から上がって、まだ夕食ができていなかったので明日の予習をしようと思い、カバンから教科書を取り出す。

しばらく机に向かっていると……


「お友達ができた⁉︎」


と言いながら母が部屋に入ってきた。

タイムラグがすごい。

どうやら真由は母さん似だったらしい。


「本当に?」


「本当だよ」


「良かった……良かったね」


「母さん⁉︎」


まさか泣き崩れるほど⁉︎


「……今度家に連れてきなさい」


「あぁ、うん」


「パーティーをしなくちゃ!」


「母さん!」


確かに嬉しいけど、パーティーはさすがに恥ずかしい。

パーティーはなんとか阻止できた。

でも今度、家に連れてくることになった。

そして、できた友達が2人だということを伝えると


「まぁ!」


と言って母さんが倒れた。


「母さん⁉︎」


打ち所が悪くなくて良かった。




結局その日は父さんにも友達ができたことを話した。

父さんはあまり口数が多い人ではない。

父さんはそれを聞いて


「そうか……」


と呟き、静かに涙を流していた。


「父さん……」


なんだか嬉しかった。



「しかも、2人もできたんだ」


と言ったら


「えぇー⁉︎」


とマス◯さんみたいな驚き方をした。


父さん……

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