第4話 僕の妹がこんなに疑うわけがない
結局その後、さっきの人は変な表情で逃げ出して、その場は変な空気になった。
しかも逃げる時に、
「ボクと友達になって〜〜!」
という言葉を残していった。
僕に?
もし僕に言ってたのなら友達が急に2人になったということだ。
よし、今日をともだち記念日にしよう。
あなたたちが友達になってと言ったから、今日はともだち記念日
回想終わり
本当に今日は不思議な日だ。
というか僕に本当に友達ができたのなら……
あの的中率100%という占いも外れたみたいだ。
オーラってなんだったんだろう?
今度報告とひやかしに行ってみよう。
的中率を99.9%くらいに下げれるかもしれない。
明日学校に行ってみてからが本当の勝負だ。
実は幽霊でした、みたいなオチだったらどうしようかな。
………ダメだ。
もういっそのこと幽霊でもいいんじゃないかと思い始めている自分がいる。
幽霊、かぁ。(末期)
そういえば、本屋で会った女の人はまた本屋に行けば会えるだろうか。
友達申請(?)が本当だったか確かめないと。
※※※
「ただいまぁ」
「あ、おかえり、おにいちゃん、友達できた?」
最近の
真由とは僕の妹である。
中学一年生だ。
真由には友達がなんと両手を使わないと数えられないほどの友達がいる。
とても羨ましい。
いつもならここで
「ダメだったよ」
と言うが今日は違う
「あぁ、できたよ」
幽霊かもしれないとはさすがに言わなかった。
「はいはい、おつかれ〜」
いつも通りの返しが来た。
もっと驚かれると思ってたけど、拍子抜けだ。
手洗いうがいを済ませて、カバンを置きに二階の部屋へ向かう。
夕食の前に風呂を済ませる
風呂から上がって、まだ夕食ができていなかったので明日の予習をしようと思い、カバンから教科書を取り出す。
しばらく机に向かっていると……
「今日はエイプリルフールじゃないよ!」
と大変失礼なことを言いながら真由が部屋に入ってきた。
タイムラグがすごい。
「知ってるよ」
「じゃあエブリデイフール?」
「誰が毎日バカだ」
「じゃあエブリデイぼっち!」
「今日で卒業したわ!」
「うっそだぁ〜!」
「本当だよ」
「じゃあ今度家に連れてきてよ」
来たな、その質問。しかし言うことは決まっている。
「それがな、実はな…友達が幽霊かもしれないんだ」
「ふぁ?」
この時見た妹の表情の名前を僕はまだ知らない。
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