第9話 高男子力男子とトラブル
さて、なんやかんやで油っこい肉の香りを換気しつつ、残りのメンバーを拾って、
ちなみに僕ら以外は全員女子で、運転席――つまり細川君の後ろに座っているのが
おわかりいただけるだろうか。
この悪魔的偶然。
経理課一係の『かしまし娘』がそろったのである。そろっちゃったのである。
えっ? これ絶対何か裏で手をまわしたよね?
僕降りて良いかな? あのね、ルームミラー越しに白井さんがめっちゃにらんで来るんですけど。
『何でモヤシが隣座ってんだコラ』
そんなメッセージが鏡越しというか、何ならもうダイレクトに伝わって来るというか、あの、自撮り棒で脇腹刺すのやめてもらえませんでしょうか。あと僕はモヤシじゃなくて
――などと、僕が後ろの『女子の皮を被った狼』に震えていた時である。
ドン、だったか、バン、だったか、とにかくそんな大きな音がして、僕らを乗せた車が大きく揺れた。幸いなことに、高速でもなく、車も人もあまり通らないさびれた旧国道だったため、大きな事故にはならなかったけど。
――来た。
そう思ったのはきっと僕だけはないはず。
皆さんもちょっと期待しちゃうでしょ? ね?
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