13話〜神々の階級

 ここはクレアノヴァ城の広間の特別会議場。フェリアは神々の組織や階級について話し始めた。


「神々の組織や階級についてですが……。」


 そう言うとフェリアは目を閉じ、皆が座っている中央に右手を翳し、


「£〻∞∮▽§♯…………(聖なる光よ 光の粒子集い 映したまえ……)。」


 聞いた事もない様な言葉を発すると、皆が座っている中央部に、光の粒子が徐々に集まり光の球体が現れた。


 その場にいて見た神以外の者達は驚いた。


 そして、フェリアはそっと目を開け右手を翳したまま話し出した。


「この映像を見て頂けると話は分かり易いと思います。」


 その光の球体の内部に神々の組織図が映し出されていた。


 その内容とは、上から順に神王、上位の神々、下位の神々と映し出されていた。そして、フェリアは映像を指差し説明を始めた。


 シグムラカンとグランワルズは上位の神々の位置にいて、フェリアとゲリュウデスとブルーノアは下位の神々の位置に属し、上位、下位の神々の中でも更にランク付けされる。


 シグムラカンはグランワルズより上位に位置し、フェリアはゲリュウデスよりも上で、ブルーノアはゲリュウデスよりも下に位置する神となる。


 組織的に見ると神王の下に、自然(地、空、宙、海など)など、世界の創造や維持や終わりを司り守護する神々と、人々や動物などに凡ゆる知識や能力与え司り守護する神々と、人々や動物など、生命の成り立ちから終わりまでを司り守護する神々がいて3つに分かれる。


 自然(地、空、宙、海など)など、世界の創造や維持や終わりを司り守護する神々(グランワルズ、その他)がいて、その下に下位の神々(ブルーノアは時空と宙を司る神の下に所属する。その他)が枝分かれし存在している。


 人々や動物などに凡ゆる知識や能力与え司り守護する神々(シグムラカン、その他)がいて、その下に下位の神々(因みにゲリュウデスは魔法の理を司り、それを伝道する神であり、物質と生成を司る神の下に所属する。その他)が枝分かれし存在している。


 人々や動物など、生命の成り立ちから終わりまでを司り守護する神々(ダライアス、その他)がいて、その下に下位の神々(フェリアは時を司る神の下に所属する。その他)が枝分かれし存在している。


 そして、フェリアは色々と話をした後、翳していた右手を引っ込めると、映像が消え光の球体は徐々に消滅していった。


「……と、こんな感じですが。この説明で分かって頂けましたでしょうか?」


「フェリア。何となくだけど、多分、大丈夫だと思う。」


「ブラット。本当に分かったのか?」


「グレン、あのなぁ。いくら俺でも……てか、多分……。」


 ブラットがそう言うと周りの者達は、一斉に溜息をついた。


「それでは、話を元に戻したいと思います。……上位の神であるダライアス様が、この件に関わっているとなると、かなり慎重に動かなければならないのではないかと思うのですが?」


「ああ。レオルドの言う通りだ。下手に動いて悟られれば、厄介な相手かもしれねぇ。アイツは人を操る能力に優れている。現にマグドもその被害者だったみてぇだしな。それにマグド。お前は下手にこの城から出ねぇ方がいいかもしれねぇな。」


「確かにな。今の所、この城の中にいれば、ダライアス様でもシグムラカン様達、神々が居られる所では下手に手出しは出来ないだろう。その為、安全だろうが。うむ、だが……そうだな。まぁ昔の用に、私はガルドと共に行動していれば何とかなるだろう。」


「ふっ、マグド。お前は相変わらずだな。まぁそれでいいんじゃねぇのか。」


 ガルドがそう言うと、2人の会話が途切れたのを確認するとレオルドが話し出した。


「ひとまずダライアス様の事は、後日この場でなく一部の者だけで話を進めた方が良いかと思います。それではブラットの事ですが、確かに今は王に相応しい存在とは言えません。ですが、もし本当にその器が備わっているのであれば、狂わされた運命さえも跳ね除け、それ以上の運命を掴むのではないかと。……多分、大丈夫なのではと思うのですが。」


「レオルド。いい事を言っている割には自信が無いようですね。ですが、確かにそうかもしれないですわね。そう言えば、スプリガンの件と歪の洞窟の件とその杖の事とか、色々な話をしなければならないのではないのですか?」


「マリアンヌさん。確かに、まだこれで話は終わりではありません。そうですね。次はどの事から話し合った方がよろしいでしょう?」


「……レオルド。今マリアンヌが歪の洞窟と言っていたな。その事で話したい事があるのだが。」


「いいのですか?自らその話をされても。」


 レオルドがそう言うと、マグドは頷き少し間をおき話し出した。

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