第3話
6月15日
ジメジメした日が続いている。
1号が死んでしまった。アイランド・キッチン(調理台や流しが部屋の中央にある台所)で2号はサバを包丁で捌いていた。
あおり行為とは、官公労働者が争奪行為を計画・遂行することを煽ることらしい。
『令』の玉を手に入れた2号は令和時代に行ったことがあるが、あおり運転とかどうしょうもない奴がいた。
チャイムが鳴った。料理の手を止めて表に出ると3号だった。
「イサムが死んだんだってのは本当なのか?」
3号は最近、Aaiとかゆーロボットを開発中だ。aiはミツユビナマケモノを英語で表したものらしい。派遣社員の分際でそんなことも出来るのか?2号はペテンなんじゃ?と思っていた。
「らしいな?」
2号は1号の祖父だ、経験も豊富だが娘は親バカで『イサムを1号にして!』という願いを仕方なく叶えてやった。
3号が言うには甘利ってところに銃があるそうだ。3号は帰国子女だ。
地図帳を見たが『甘利』という町や市はないようだった。
俺の聞き間違い?2号は不安に思った。有馬かも知れないな?温泉で有名だ。
2号は4号と有馬温泉に出かけた。宿でエッチなことをしたいと思ったが、怪獣が現れて邪魔された。鋭いツノを持ったサイみたい奴だ。武器もないのにどうやって戦えばいい?そこにどこからともなく5号が現れて、巨大なホースで気味の悪い色の液体をサイにかけた。アルキル水銀だ。水俣病の原因物質で、言語障害や精神障害を起こして死に至る。サイは壁に突進して泡を吹いて死んだ。
アジトにいる3号に2号は連絡を取った。
そしたら、甘利でも有馬でもなくアーマリー(英語で兵器庫)のことでアジトの地下にあるらしい。
「何のために有馬になんか来たんだ、アホくさい」
2号は顔を真っ赤にしていた。
「英語の勉強しなよ?」
4号に叱られて2号は泣きそうな顔になった。
6月21日 - 衆議院予算委員会で細川護煕元首相を佐川急便から1億円を借り入れた問題で証人喚問。
雨が降り出した。
イラン航空666便、ボーイング999を2号
、3号、4号、5号はハイジャックした。
イランのシラーズからバンダルアッバースに向かっていたイラン国内線がピストルと手榴弾で武装した2号たちによって乗っ取られた。機内で航空保安官と銃撃戦になり、4人全員が射殺された。
6月27日 - オウム真理教によって松本サリン事件発生。
冥界に落ちた4人は久々に1号と再会した。
「オマエたち死んだのか?」
アズマ・イサムは亡くなる前よりマッチョになっていた。
「オマエより年上なんだ、敬語使えよ!?」
3号がドスの効いた声で言った。
5人の中では1号が最年少だ。イサムはあっちの世界に戻ってニシキに復讐することを目論んでいた。
2号は知っていた。冥界にはさまざまな時代にタイムスリップ出来る不思議な玉があるってことを。はじめて冥界に行ったとき『令』の玉を手に入れた。あのときはゾンビを倒したときに手に入れた。
6月29日 - 自民党、社会党、新党さきがけが村山富市社会党委員長を内閣総理大臣に指名。
6月30日 - 村山内閣発足。
7月8日 - 日本人初の女性宇宙飛行士・向井千秋を乗せたスペースシャトルが打ち上げ(23日帰還)。
7月16日 - 青森県の三内丸山遺跡で大量の遺物出土。
7月20日 - 村山首相、自衛隊合憲の所信表明。
7月22日 - 全国かしまサミット共同宣言文発表。
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