第8話 スケジュール管理を行う(後編)
柵の修理作業組以外は順調に進んでおり手が空いたスタッフは自ら手が足りない
業務に参加して指示した作業は昼前には終了していた
休憩室に集まり皆で食事を取り始めるとスタッフ全員からセバスチャンに同じ
セリフを言うのであった
「セバスチャン様、何か変な食べ物たべましたか?まとも過ぎて怖いです」
「セバスチャン様、頭でも打ちましたか?喋り方が変わって気味が悪いです」
「セバスチャン様、女性から毒を盛られたのではないですか?もうすぐお迎えが」
皆言いたい放題である。今までのセバスチャンの行いは決して褒められる物では
ない。それどころか言われたように交際している女性から本当に毒を盛られたり
ナイフで刺されたりなんてあり得るので実際、厩舎業務、神様のお願いもあるの
だがまずは節操のない女性関係を整理しないと命がいくつあっても足りない気が
している所である
「昨日も話した通り今度の王妃様主催の競馬で成績を残さないと皆が途方に暮れる
上に私もクビで実家から追い出されるであろうからここは頑張る所なんだよ」
「「「ふ~ん」」」
やはり今までのセバスチャンが起こしてきた出来事を知る皆には信用にならない
ようで懐疑的な目で見られている。そこにミアンがいきなりぶっこんで来た
「ならリン様と結婚する気になったんですか?セバスチャン様は遊びのつもり
でしょうがリン様はそうは思っていないはずですよ。これは女の勘ですが」
「!!!!!」
「何でそれを知っているんだ!私は誰にも話もしたことないし合う時も分からない様に私が動いてきたのに!・・・・・はっ・・・・・」
あまりにも動揺してボロが出てしまい仕方なくミアンに何故分かったのか聞く
「セバスチャン様は上手く隠されていますよね。私の勘ですが他にもお相手している女性いると思いますが。でもリン様は隠されてないです。王宮に務めて居る者が
当然知っている当たり前の話ですから」
ミアンに言われ他の者にも聞くと【知っていますよ!!!!!】バレバレですね
そんな事までになっていようとは・・・・・「神様、お願いは叶えそうに有りません。お許しください。」なんて事を頭に浮かんでくる始末である
強引に話題を変えるために午後からの説明を始める
「私の話はここまでで昼からの作業と今後の業務の行い方を説明するから荷物を
片付けて執務室の前に集合してくれ」
それぞれが昼食の後片づけを始め直ぐに執務室前に集合した。少し不満そうな表情の者が約一名いるが・・・・・
「それでは午後からの業務の説明を行う。まずライアン、ミシェルと私は馬乗りを
行う。アイゼン、シュミット、ミアン、タイムは運動が終わった馬を洗う作業を行う。同時にシュミットは削蹄の必要な馬がいたら削蹄を行うように。
最後にジンバン、バードンは厩舎内の補修作業と夜の飼い葉付けの準備を行うように
終わったらこの黒板に記入されている作業内容にチョークで×印を付けて消して
欲しい。分からなくなったらこの黒板を見て確認をして欲しい、以上だ」
皆からの理解もよく「いちいち消さないと行けないのが面倒だけど慣れたらそこまで面倒ではないかな」と一定の評価をしてくれているみたいだ。
「では早速作業にかかるぞ」
【はい!】
そこからはスムーズ作業は流れ夕暮れ前には全ての作業が終了した。新しい
取り組み初日であったが作業自体は変わっていないので特に問題は起きなかったが
全体の作業を一日通して見るとまだ多くの改善するべき点が見当たる。
それをいきなり話をしても出来ないであろうし、今までの自分を否定される気持ち
もでたりするだろうから期間は短いが少しずつ改善するしかないなと思う。
「それと夜の飼い葉付けは日替わりで担当を決める。二名ワンペアで組み、行って
欲しい。その他のスタッフは帰り次の日の朝は早く出てくるように。残った二人は
遅い出勤になる。生き物を扱う仕事なので休む事が出来ていなかったが今後は毎日
必ず一人は休む形をとるから。実施は来週から行うので今後も頑張って欲しい」
「「「ありがとうございます!」」」
皆からは概ね好評なので早く移行すべきだなと考えつつ
「因みに今日の当番は午前中に言い争いをした二人にお願いするから」
『は~い』と少しばつの悪そうな返事が帰って来て早速飼い葉付けを行う
「残りの皆は片付けて早く帰る様に。なにか有れば私はまだ執務室にいるから」
声を掛けると一斉に片付けを始めすぐに帰ってしまう「ちょっと早いだろ」と
考えながら執務室で明日以降の業務効率化を考え始める事にした
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