第33話 懐かしのスパゲティー

久々に現代の世界に戻った、ゆりことサラは、2人の事をよく知っているおばさんの家に上がり、まったりとした時間を送っていた。


おばさんは2人にお茶と羊羮を出した。


おばさん「本当に久々に会うわね。2人に話したい事があってね…。」


ゆりこ「話したい事ですか?」


おばさんはサラに日記を渡し、ゆりこには紙切れを渡した。


サラ「日記ですか?」


おばさん「サラちゃんのお父さんの日記よ。」


サラ「お父さんの?とゆうか、サラちゃんっておばさん言ってますが、私は男ですよ?」


おばさん「本当は女装したいって思ってる男の子でしょ?なら、ちゃん付けの方がいいでしょ?」


サラ「まあ…そうですが…。」


おばさん「偽りの自分を見せても意味ないもんね?」


サラ「分かってくれるんですね。お父さんは分かってくれなかったけど。」


おばさん「そうかしら?読んでみたら?」


サラはじっくり日記を読み始めた。


ゆりこは紙切れを広げた。

ある地図だった。

住所も書かれていた。


ゆりこ「これは?」


おばさん「実はね、ゆりこちゃんのご両親生きていたの。」


ゆりこは紙切れを落とした。


ゆりこ「えっ…。」


おばさん「色んな人からの噂で聞いて、おばさん探してみたの。そしたら本当に生きていたわ。今住んでる住所よ。会うなら会えばいいけど。」


ゆりこ「お母さんと大人に会えるんですね。でも夕方には帰らないとなので。」


おばさん「そうなの?早く渡せば良かったのだけど…。ごめんなさいね。」


ゆりこ「でも探してくれて、ありがとうございます。」


ゆりこは嬉し泣きをした。


隣でサラも泣いていた。


サラ「お父さん…。私の事を理解してくれてました。ただ周りから自分の息子がおかしいって言われたくなく、息子を傷付けたくなくて色々と配慮をしてくれたのに、私があんな反抗的な態度をとって…。私がお父さんを苦しめてたんですね。最低ですね私…。」


おばさん「そんな事ないと思うわよ?たまに挨拶に来る時に、サラちゃんの事、嬉しそうに話していたし。今日はたくさん息子と話したとか、今日は息子の好きな物が知れたって。」


おばさんはサラにも紙切れを渡した。


サラは紙切れを広げた。


そこには、地図と住所が書かれていた。


おばさん「サラちゃんのご両親の住所よ。」


サラ「私の両親も生きているんですね。」


おばさん「2人に渡せて良かったわ。後は自分達で決めなさいね?」


ゆりこ&サラ「ありがとうございます。」


ゆりことサラは家を出て歩きながら考えた。


ゆりこ「サラ。何考えてる?」


サラ「ゆりっぺこそ、何考えてる?」


ゆりこ「会いたい…。けど今会ったら帰りたくなくなる。」


サラ「そうだよね。」


ゆりこ「だから手紙を書いてポストに入れる。」


サラ「私もそうする。」


2人は住所が書かれた紙の裏に手紙を書いた。


それぞれの両親の家のポストに入れた。


ゆりこは入れた後にお母さんに見つかった。


お母さん「ゆりこ!?」


ゆりこ「お母さん…。」


お母さんは買い物袋を落とし、ゆりこを抱き締めた。


お母さん「ごめんね。」


ゆりこ「お母さん。おばさんから色々話し聞いたよ。生活がきつくなって私を捨てた事。」


お母さんは泣きながらずっと謝っていた。


異変に気付き家から、お父さんも出てきた。


お父さん「ゆりこか?」


ゆりこ「うん。」


お父さんもゆりこを抱き締めた。


そして両親はゆりこを家に上げた。


小さなアパートで共働きで2人で暮らしていた。


ゆりこの写真が至る所に飾ってあった。


お母さん「すぐにお昼ご飯の準備するからね?」


ゆりこ「ありがとう。」


お母さんは料理しに台所へ。


お父さん「今は何処に住んでるんだ?」


ゆりこ「遠いとこかな。」


お父さん「何処だ?」


ゆりこ「言えないかな。でも喫茶&レストランを開いてるんだ!」


お父さん「立派になったな!」


ゆりこ「ありがとう。」


2人はたわいもない話をしていた。


お母さんがスパゲッティーを作って持って来た。


お母さん「さぁ食べましょう?」


3人は久々の一家団欒で楽しそうに話ながら食べた。


時間がだんだん過ぎて行き、帰る時間になった。


ゆりこ「もう行かないと…。」


お母さん「ゆりこ…。もう一度一緒に暮らす気はない?」


ゆりこ「えっ!」


お父さん「返事はいつでもいいんだ。」


ゆりこ「考えとく。ありがとう。」


ゆりこはサラとの待ち合わせ場所のお墓に来た。


サラと合流した。


サラ「ゆりっぺ。私達がお墓参りしたお墓って誰のお墓なの?」


お墓の名前を見ると、ゆりこのおばあちゃんのお墓だった。


ゆりこ「おばあちゃんのお墓だったんだ。」


サラ「なるほどね。もう時間だよ。」


ユアリア街に続く扉が出現して開けた。


ユアリア街のゆりこの喫茶&レストランの裏に出た。


サラはそのままレックス街へ帰って行った。


ゆりこは喫茶&レストランにいたアイヤにこの事を話をした。


アイヤ「生きていたのですか?」


ゆりこ「うん。でも会って帰りたくなくなってしまった。だからアイヤ、現代にも行き来できる物を造りたい!」


アイヤ「簡単に言いますが造ったとしても魔力を使う事になるので、ゆりこさんが倒れます。」


ゆりこ「そうよね…。」


アイヤ「だからその為には魔力の消費を抑える必要があります。研究してみますか?」


ゆりこ「うん!ありがとう、アイヤ。」


ゆりこはアイヤと扉の研究を始めた。


~スパゲッティー~


材料

⚪パスタ 適量

⚪塩コショウ 少々

⚪塩 ひとつまみ

⚪ウインナー 適量

⚪玉ねぎ 適量

⚪ケチャップ 適量

⚪バター適量

~作り方~


①鍋に水を入れ中火にし、グツグツしてきたらパスタを入れ塩を入れる。


②その間に玉ねぎは皮を剥いて千切りにし、ウインナーな食べやすいサイズに切る。


③フライパンにバターを入れ中火に切った玉ねぎとウインナーを入れ塩コショウしながら炒める。


④湯がいたパスタを入れ塩コショウとケチャップを入れ炒めたら完成。


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