第19話 プリン作りと新しいライバル?

会場は未だにザワザワした状態の中、もう一度プリン対決が始まった。


レックス王「不正防止の為に監視役を2人に付けた!予想外の予選だが、己の力を出すように!制限時間は変わらず1時間だ。それでは開始!」


鐘が鳴りプリン対決が始まった。


サユは材料の少なさに驚いていた。

この材料だけじゃ濃厚なプリンが作れないからだ。

自分が持ってきた材料を出すと監視役にバレてしまう。

しかし、サユは堂々と材料を出して作っていた。

そう、賄賂をしたのだ。


周りはそれに気付かなかったサラを除いては。


サラは材料の少ない状況で頭をフル回転しながら考えた。

もっとシンプルなプリンを作れないのかを。


試行錯誤しながらサラはあるプリンを作ろうと考えて、手際よく料理を始めた。


ゆりこ「サユさん、なんか材料多くない?」


アイヤ「ですね。サラさんの材料と比べて多いですね。」


アルファ「どうせ監視役に賄賂でもしたんだろ。せこい奴め。」


アルファはすぐに気付いていた。


鐘が鳴り料理が終わった。


レックス王はまた椅子に座った。


2人はプリンをレックス王の前に出した。


色が違うのがすぐに分かった。


サラのプリンをスプーンですくい一口食べた。


レックス王「少ない材料でよく作ったな!シンプルだが、味にコクがありうまい!」


水を一口飲んで次にサユのプリンを食べようとしたが、スプーンを置いた。


レックス王「質問だが何故色が違う?私は同じ材料を用意したはずだ。この色はさっきのプリンと似ているが?本当に同じ材料なんだな?」


サユ「そうですわ。不正はしていません。」


レックス王「分かった。ならば食べよう。」


サユのプリンをスプーンですくい一口食べた。


レックス王「やはりか…。この味はさっきのプリンと同じだ!不正をしたのはお前だろ!不正をサラに擦り付けて何がしたい!その前に料理人失格だ!」


サユ「不正はしていません!味がちょっと似てしまっただけです!」


レックス王「ならばサラのプリンを食べてみろ!これが少ない材料で作ったプリンだ!」


サラはサユにスプーンを渡した。


サユはスプーンですくい一口食べた。


サユ「えっ…。何でこんなにコクが出てるプリンが作れるの。」


レックス王「不正を認めるな?」


サユは頷いた。


レックス王「プリン対決はサユさんの不正により、サラの勝利!」


観客は盛大に拍手をした。


レックス王「これにて予選は終了!」


レックス王はサラに銀のバッチを渡した。


レックス王「次も頑張るように!期待してるぞ!」


サラ「はい!」


レックス王は帰っていった。


使用人が会場の後片付けをした。


ゆりこ達はサラの所へいった。


ゆりこ「予選おめでとう!」


サラ「ありがとう。でも勝った感じがしない。」


アイヤ「まあでも予選突破したのですからいいとしましょう。」


アルファ「俺、ゆりこさんもサラさんも応援します。」


サラ「みんなありがとう。だけど今回の料理大会の壁になる相手がたくさんいるの。その中でも、アイリって小さな女の子がいて、その女の子は用心していた方がいいわよ。」


サラの前に白いワンピースを着た小学生くらいの女の子が立っていた。


ゆりこ「あれ?迷子かな?」


?「私の事?」


ゆりこ「うん、お母さんは?」


?「いない。」


ゆりこ「じゃお父さんは?」


?「いないよ?」


ゆりこ「じゃ…。家族は?」


?「とっくの前に死んだ。」


ゆりこ「じゃあなた1人で生きてきたの?」


?「うん、私には腕があるから。お姉さん名前教えてくれる?」


ゆりこ「私は、ゆりこ。ユアリア街って所から来たの。」


?「料理大会に出る為に?」


ゆりこ「そうだよ。あなたの名前は?」


アイリ「私はアイリ。よろしくね?」


ゆりこ「えっ!サラ、アイリって…。」


するとアイリは風と共に消えた。


サラ「近くに居たとは…。」


アイヤ「消えましたね。」


アルファ「魔法使いか?」


サラ「噂ではそう言われてる。けど本当の事は誰も知らない。」


ゆりこ「なるほど。調べた方が良さそうね。暗くなってきたし、私達は帰るわ。サラと戦うの楽しみにしてる。」


サラ「私もよ。」


ゆりこ達はユアリア街へ帰っていった。


一方アイリは、魔法使いの街レグスに帰っていた。


アイリ「ララ今帰った。」


風の中から、黒いフードを着けた女性が出てきた。


ララ「お帰りなさいませ。どうでしたか?」


アイリ「強い相手はいた。それに魔法使いもね?」


ララ「なんと!私達の他に生き残りが居たのですね?さっそく会いに行きましょう!」


アイリ「待って、慎重に動かないと。せっかくの生き残りなんだから。」


ララ「そうですね。それでしたら紋章を手の甲に着けるのはどうですか?」


アイリ「紋章?あれか。いい考えね!それにしましょう!」


ララはポケットから紋章の紙を渡した。


アイリ「これで、ゆりこさんは私達のもの。」


不適な笑みを浮かべていた。



~プリン~

材料

⚪卵 1個

⚪牛乳 150cc

⚪砂糖 小さじ3


~作り方~

①全部をボウルに入れて混ぜる。


②プリン型に入れる。


③フライパンにお湯を少し入れその中にプリン型を入れる。


④蓋をして弱火で15分。


⑤粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして完成。

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