第15話 魅惑のべっこう飴はいかが?

変装グッズを着た2人は城の裏口から侵入をした。


そこは警備ががら空きだったのですんなり入れた。


アルカ「ゆりこさんちゃんと付いてきて下さいよ?」


ゆりこ「分かったわ。」


アルカはゆりこの手を握り城の中へ侵入を試みたが警備していた人達に見つかった。


警備「誰だ!」


ゆりこ「アルカさんだけでも行って!」


ゆりこはアルカを逃がした。


ゆりこは警備隊に縄で縛られ牢屋に入れられた。


ゆりこ「はぁ…。これからどうしよう。」


すると、隣から声がした。


?「お前も入れられたのか?」


ゆりこ「はい。あなたは?」


ルーク「ルークだ。この国の新しい王だった。まんまとルルアに騙されたがな。」


ゆりこ「新しい王?何かあったのですか?」


ルーク「色々とな。俺はルルアの事、本気で好きだった。ルルアもそう言ってくれたけど、勘違いだった。」


ゆりこ「そうでしたか。私はここから出ますけど、ルークさんはどうしますか?」


ルーク「俺はいい。」


ゆりこ「分かりました。私は行きますね?」


魔法を使い牢を開けた。


こっそり城から出た。


城から離れた噴水広場まで来た。


ゆりこ「もう一度侵入してみようかしら。でも私1人じゃ……。あっ!そうだ!いい事思いついた!」


ゆりこは隠していた赤い包みを出した。


中には、べっこう飴がたくさん入っていた。


ゆりこ「作ってきて良かった。べっこう飴に魅惑の魔法をかけて警備隊を私の味方にすればいい。」


指輪に魔力を込めた。


ゆりこ「FascinationWorld。」

そうつぶやくと、べっこう飴がピンク色に光り、黄色いべっこう飴からピンク色になった。


ゆりこはたくさんのべっこう飴を持ってまた侵入した。


すぐに警備隊に見つかったがすかさず口にべっこう飴を入れた。


すると、警備隊の目の色が変わった。


警備隊A「なんなりとお申し下さい。姫。」


ゆりこ「じゃ、アルファがいる場所へと連れていきなさい。」


警備隊A「はい!かしこまりました!」


警備隊はアルファがいるルルアの部屋の前まで案内して去った。


すぐ近くにアルカがいて合流した。


アルカ「心配したよ。」


ゆりこ「ごめんなさい。」


アルカ「無事なら良かった。」


ゆりこ「うん。この部屋にアルファがいるみたい。」


アルカ「分かった!」


ドアをゆっくり開けた。


そこにはルルアとアルファがソファーに座っていた。


ルルア「来ると思っていたわ。何かしら?」


ゆりこ「アルファを返しなさい!」


アルカ「兄様を返せ!」


ルルア「それは出来ないわね?だって私達は愛し合ってるのよ?」


ゆりこ「歪んだ愛なんて本当の愛じゃないわ!」


ルルア「うるさいわね!どんな愛でもいいじゃない!アルファ様、私の事愛してるわよね?」


アルファ「愛してますルルア。」


ゆりこは青い包みから、卵のサンドイッチを出してアルファの口の中に入れた。


ルルア「何するのよ!」


ゆりこ「思い出して!アルファがユアリア街に来た時に、最初に食べた味よ。」


アルファは卵のサンドイッチをモグモグ食べて飲み込んだ。


アルファ「この味は…!ゆりこさん、アルカ!何でここに!」


ルルア「まさか魔法が解けたの?ならばもう一度かけるまでよ!」


杖を取り出そとした時、アルファがその杖を奪った。


ルルア「返しなさいよ!」


アルファ「よくも俺の事、操ってくれたな!許さない!」


ルルア「誤解よ!そう言われたからしたまでよ!」


ゆりこ「誰に?」


ルルア「お父様よ!」


アルファ「もういい。ルルアのお父さんは既に亡くなってる。お前は何の為にここにいる?」


ルルア「調べたのね。アルファ様が好きなのは本当の事です。噂を聞きました。アルファ様は同じ身分の女性としか婚約はしないと。だから私なり動いたまでです。全部アルファ様の為なのです。」


アルファ「だったら諦めてくれ。」


ルルア「どうして?私はこんなに好きなのよ!何で分かってくれないの!」


アルファ「お前変わったな。昔の方が好きだったよ。でも俺は今好きな人がいる。だから、もう諦めてくれ。みんな行こう。」


ルルアの部屋を出た。


ルルアは追いかけようとしなかった。


3人は歩いてユアリア街へ帰っていった。


数分後に着いてユアリア街の中に入った。


リディックが来た。


リディック「おかえりアルファ。」


アルファ「すみません、ご迷惑をかけて。」


リディック「ちゃんと帰ってきたからもういい。」


アルファ「ありがとうございます。」


アイヤもやって来た。


アイヤ「おかえりなさい。待ってましたよ。」


アルファ「ただいまです。」


アイヤ「3人とも怪我はありませんか?」


ゆりこ「大丈夫よ。」


アルカ「俺も大丈夫です。」


アルファ「私も大丈夫です。」


アイヤ「良かった。今日はゆっくり休みましょう。」


それぞれ家に帰った。


喫茶店の2階では、ゆりことアイヤが話をしていた。


ゆりこ「これで良かったんだよね?」


アイヤ「もちろんです。アルファさんが望んだ事ですから。」


ゆりこ「良かった。」


アイヤ「今日はゆっくり寝ましょう。」


ゆりこ「そうね。」


みんなそれぞれ就寝した。




~べっこう飴~

材料

⚪砂糖 大4

⚪水 大1


~作り方~

①耐熱容器に材料を入れてよく混ぜる。


②600wで2分レンジでチンする。


③シリコン容器に入れて冷蔵庫に入れ冷やす。

固まったら完成。

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