第12話 前夜祭。和食のオンパレード

レックス街の広場には若きレックス王と、サラとその仲間達が立っていた。


調理スペースも用意されていた。


レックス王「皆さん今宵は料理大会前夜祭です。楽しんでいって下さい!」


すると花火が上がった。


観客は盛大に拍手をした。


それと同時にサラの料理ショーが始まった。


料理ショーにみんな注目した。


レックス王がアルファの所へ来た。


レックス王「アルファ!」


アルファ「レックス、もう仕事はいいのか?」


レックス王「前夜祭はやる事ないからな。そちらは?」


ゆりこ「ゆりこと申します。」

深々と頭を下げた。


レックス王「俺に頭なんか下げないでくれ。そんな立派な王でもないんだから。」


ゆりこはゆっくり頭を上げた。


アルファ「ゆりこさん、親友のレックスです。」


ゆりこ「よろしくお願い致します。」


レックス王「こちらこそよろしくお願い致します。」


ゆりこ「いい街ですね。」


レックス王「まぁ最初の頃はただの荒れ地だったんですよ?でも父の後を継いだからには、立派な街にしようと思い、色々とやりました!慣れない建築や農作業まで…。おかげで腕を上げました!」


ゆりこ「そうなんですね。」


レックス王「新しく王になったのはいいんですが、お妃がまだで…。言い寄ってくる方々はいますが、パッとしなくて。責任感がある強いお妃じゃないとって思ってしまって。」


アルファ「お前はタイプが贅沢過ぎるんだよ。そんな女性なかなかいないぞ?」


レックス王「分かってるよ!でも街の事を考えたら…。あっ!ゆりこさん、お妃に来ませんか?」


ゆりこ「えっ!私ですか?お断りします。私には大切な街があります。そこで夢を果たしたいので。」


レックス王「そうか!あはは!振られたよ、アルファ!」


アルファ「いきなり過ぎるだろ!」


レックス王「だな。じゃ俺は城に戻るとするよ。アルファもゆりこさんも前夜祭楽しんでね?」


レックス王は城へ戻った。


ゆりこ「いい友人ですね?」


アルファ「けど遊んでばかりの友人なので心配でついつい様子を見に来ちゃうんですよ。」


ゆりこ「アルファ優しいのね?」


アルファ「えっ!あ…ありがとうございます。」


料理ショーはクライマックスをむかえていた。


最後はサラの料理を作る番が来た。


ゆりこ「私は一番前で見るわ。」


アルファ「お供します!」


2人はサラの前で料理を見た。


サラは2人の存在に気付いたが、隣のアルファを睨んでいた。


アルファ「ゆりこさん、僕睨まれてます?」


ゆりこ「気にしないで?」


アルファ「はい…。」


サラは和食の定番の肉じゃが、豚の角煮、サバの味噌煮を手早く作り始めた。


ゆりこ「無駄がない動きね。見習わないとな。」


ゆりこに見られて内心サラはドキドキしていたが、気持ちを抑えるのにいっぱいだった。


そして数分後。

サラの料理が完成した。


仲間達の料理と一緒にお皿を並べた。


サラ「今宵は料理大会の前夜祭です!私達の料理をお召し上がり下さい!」


みんなは一斉に料理が置かれた場所へと行った。


ゆりこもアルファも行ったが、サラの肉じゃが、豚の角煮、サバの味噌煮を少ししか取れなかった。


ゆりこ「まあ仕方ないわ。食べましょう?」


アルファ「そうですね。」


まずは肉じゃがを一口食べた。


ゆりこ「じゃがいもホクホク。」


アルファ「野菜にちゃんと味が付いてますね、それにお肉が柔らかい。」


次は豚の角煮を一口食べた。


ゆりこ「豚が口の中で溶ける。」


アルファ「ホロホロですね?甘い味付けだからこそ豚に合うんですかね?」


最後にサバの味噌煮を一口食べた。


ゆりこ「味が濃いわ。でもしつこくないし今まで食べた味噌とは全然違う。」


アルファ「濃い割には味がちゃんとサバに浸透してますね。」


2人は食べ終わった。


料理を終えたサラが来た。


サラ「ゆりっぺ、隣の人は誰!」


ゆりこ「ん?私の護衛をしているアルファよ?


アルファ「アルファと申します。よろしくお願い致します。」


サラ「ふ~ん…。私はゆりこの幼なじみのサラです。よろしく。」


ゆりこ「サラ!アルファは私の友人なの、無愛想な挨拶は止めて!」


サラ「分かったよ!よろしくお願いしますね?」


アルファ「こちらこそよろしくお願い致します。」


ゆりこ「それでよろしい。それにしてもサラの料理美味しかった。味噌って手作りなの?前に食べた時と味が全然違うからさ?」


サラ「味噌?この街に来てから研究したの。それで味噌蔵を造って一から製造したの。味は様々なんだけど、今日の味噌はサバに合うちょっと濃い味噌にしたんだ。」


アルファ「凄いです!」


サラ「ありがとうございます。」


ゆりこ「サラが料理大会の壁になるのね…。」


サラ「今日も言ったけど手加減はしないよ!」


ゆりこ「分かってる!私も手加減はしない!」


サラ「いい度胸ね!」


ゆりこ「早く喫茶店に帰って料理の研究をしないと!アルファ帰るよ!」


アルファ「はい!それではまた。」


2人はすぐに帰っていった。


サラ「何でよ。何で、ゆりっぺに男の友達がいんのよ。私だけ特別なんじゃないの。アルファ…。あいつには負けない。ゆりっぺは私のものなんだから。」


闘志を燃やしていたサラだった。




~肉じゃが~

材料

⚪牛こま切肉 150g

⚪玉ねぎ 1個

⚪人参 1個

⚪じゃがいも 3個


★水 2カップ

★酒 大2

★砂糖 大1

★みりん 大1

★しょうゆ 大2

⚪ほんだし適量


~作り方~

①玉ねぎ、人参、じゃがいもの皮を剥いて食べやすいサイズに切る。小さく切ると早く煮えますよ。


②フライパンに油を入れて牛肉を色がつくまで炒める。

切った野菜を入れてそのまま炒めます。


③ほんだしを入れ、★の材料を全部入れて弱火でぐつぐつ30分煮る。


※野菜に箸が通れば完成です。


ちなみに、肉じゃがコロッケも出来るのでやってみて下さいね。



~豚の角煮~


材料

豚バラブロック 800g


★砂糖 大5

★しょうゆ 70cc

★みりん 100cc

★酒 100cc

★水 50cc

★生姜スライス 大2


~作り方~

①豚バラブロックは2cm感覚で切る。


②鍋に豚バラブロックを入れて水をひたひたになるまで入れ、30分弱火で加熱する。


③豚バラブロックを取り出して、鍋のお湯を捨てる。

★の材料を入れて15分加熱する。


最後に、水溶き片栗粉を回して入れたら完成です。


※豚の角煮が余ったら、チャーハンや炊き込みご飯に入れても美味しいですよ!




~サバの味噌煮~

材料

⚪サバの切り身 4切

⚪生姜 20g

⚪味噌 大5


★酒 100ml

★水 300ml

★砂糖 大3


~作り方~

①煮る時にサバの皮が剥がれないように、切り込みを2ヵ所入れます。


②血合いやぬめりを荒い落とす為に、90℃ぐらいの熱湯をサバにかけて、箸で混ぜて水にさらす。


③生姜は皮を剥いて2cmぐらいに切る。


④鍋に★を入れて、生姜も加え中火にかける。

沸いてきたら、サバの皮を上にして並べる。


⑤沸いたらアクを取り、火を止めて煮汁をお玉に少し取り味噌が入ったボウルに加えて混ぜる。


⑥火を中火にして落し蓋をして15分程煮詰めたら完成です。


※グラタン皿にサバの味噌煮を入れて上にチーズをのせて、電子レンジで温めても美味しいですよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る