第11話 和食の女王サラ登場

お店が休みの日。


ゆりこはアルファと共に東の街レックスへ向かった。


アイヤは喫茶店でお留守番。


歩いていると大きな街が見えてきた。


ゆりこ「あれがレックス?」


アルファ「はい。私の知り合いレックスがいる街です。若くして王になった方で今は良き友です!」


ゆりこ「会えるといいわね。」


アルファ「はい!」


2人はレックス街の門でお金を払い入った。


ゆりこ「賑やかな街ね?いつもこんな感じなのかしら?」


アルファ「今日は特別だと思います!色んな他国から、料理自慢が集まるので。」


ゆりこ「なるほどね。私はエントリー用紙に書いてくるから、アルファはぶらぶらしててね?」


アルファ「はい!」


ゆりこは赤いテントに入って、エントリー用紙に名前と街の名前を書いた。


そして折りたたみ箱に入れた。


アルファは噴水近くのベンチに座っていた。


声をかけようとしたが、街の女性達が集まってきた。


?「あの~あなたも料理大会にエントリーしに来たのですか?」


アルファ「いや私は付き添いに来ただけです。」


?「だったら待ってる間、私達のお店に来ませんか?安くしときますよ?」


アルファ「しかし…。あっ!ゆりこさん、こっちです!」


ゆりこは街の女性達と目が合って、女性達は去って行った。


ゆりこは駆け寄ってアルファの隣に座った。


ゆりこ「モテモテさんね?」


アルファ「えっ!」


ゆりこ「街の女性達はあなたを狙ってるから気をつけなさいね?女は怖いわよ?」


アルファ「またまた…。エントリー終わりましたか?」


ゆりこ「えぇ。アルファはレックスさんに会いに行くんでしょ?これから夕方までは時間があるから、行って来ていいわよ?」


アルファ「しかし、ゆりこさんの護衛が。」


ゆりこ「大丈夫よ?」


アルファ「分かりました。お言葉に甘えて行って来ます!」


アルファはレックスがいる城へと向かった。


ゆりこは色々なお店を見てまわった。


一軒のお店に足が止まった。


ゆりこ「お店の名前…。和料理SARAって…。」


窓から覗き込むと人がいっぱいで座れない程だった。


ゆりこ「大繁盛ね。でも聞いた事があるお店の名前ね。なぜかしら…。まぁ人が減るまでベンチで、ゆっくりしようかしら。」


ゆりこはまたベンチに戻り座った。


何時間か経った時に女の人に声をかけられた。


?「あなた…。」


ゆりこが振り向くとそこには、幼なじみの友達がいた。


ゆりこ「やっぱり!サラだよね?」


サラ「うん!ゆりっぺもこの世界に来てたんだね?」


ゆりこ「私は現代で死んでここに来たの。サラは?」


サラ「私も同じよ?」


ゆりこ「とゆうかこの世界でも女装してんの?」


サラ「これが私なんだから仕方ない!」


ゆりこ「相変わらずね?」


サラ「ゆりっぺはどこから来たの?」


ゆりこ「新しくユアリア街って街を造ったの。そこから来た。」


サラ「街を?凄い!近々遊びに行ってもいい?」


ゆりこ「みんなを混乱させないならいいよ?サラはご両親のお店の名前で、店を開いたの?」


サラ「うん、そうだよ!ここに来てからまた料理を作ろうと思ってね?最初は知らない料理に街の人達は、ビクビクしてたけど今は美味しい!って言ってくれるから、作りがいがあってね?ゆりっぺも?」


ゆりこ「私は喫茶店を開いてるよ?今日は、料理大会のエントリーしに来たの。」


サラ「なるほどね!私もエントリーしたから、もし私と対決ってなっても手加減しないわよ?」


ゆりこ「望むとこよ!」


サラ「ここまで1人で来たの?」


ゆりこ「連れと来たわ。」


サラ「連れって男?」


ゆりこ「そうだけど?」


サラ「嫌だ!ゆりっぺは私のだから、誰にも渡さない!」


サラはゆりこをギュッと抱き締めた。


ゆりこ「サラ、離して?あなた力が強すぎるから痛いよ…。」


サラはスッと離した。


サラ「ごめん。なんか現代にいた頃以上に、ゆりっぺ綺麗になったからさ。」


ゆりこ「サラは私以上に綺麗になったわよ!」


サラは顔が赤くなった。


サラ「もぉ~!恥ずかしいじゃんか!ゆりっぺのバカ!」


ゆりこ「ねぇそのタッパーは何?」


サラ「これ?ゆりっぺに渡そうと思って作ってきたの。食べてくれる?」


タッパーを開けると、かぼちゃの煮物が入っていた。


ゆりこ「懐かしい。前に私に作ってきてくれたよね?」


サラ「あっ!私もう戻らないと!前夜祭はいるんだよね?」


ゆりこ「いるよ?」


サラ「じゃまたその時にね?バイバーイ!」


サラはお店へと戻った。


ゆりこタッパーに入っていた爪楊枝でかぼちゃを刺して食べた。


ゆりこ「う~ん。甘くて美味しい。味付け抜群だし、ホクホクしてる。」


かぼちゃの煮物を食べていると空からたくさんチラシが降ってきた。


ゆりこは手に取り見ていた。


ゆりこ「ん?和食の女王サラが料理大会にエントリー!ってサラってあのサラ?そんなに料理の腕を磨いていたのね…。強敵かもしれないわね…。」


数分後。アルファが帰って来た。


ゆりこはベンチでうたた寝をしていた。


街の男達が近づこうとしていが、アルファがゆりこの隣に座り睨みを切らしたら逃げて行った。


アルファはゆりこを起こした。


アルファ「ゆりこさんこんな所で寝たら風邪を引きますよ?」


ゆりこ「ん?アルファ?」


寝起きのゆりこを見て、アルファはこの時初めて恋をした。


アルファ「さっき街の男達が、ゆりこさんに近づこうとしていたので…。危ないと思って…。」


ゆりこ「守ってくれたの?ありがとう。アルファ。」


アルファ「護衛ですから!何かあれば駆けつけます!」


ゆりこ「うん。レックスさんとは会えた?」


アルファ「会えました!相変わらずでした。料理大会へ向けて準備で忙しかったので少しお手伝いしに行ってました。前夜祭で和食の女王サラって方が料理を振る舞うみたいで、その食材の準備をしていました。」


ゆりこ「そう。楽しみだわ。」


だんだんと夜になり前夜祭が始まりとしていた。




~カボチャの煮物~

材料

⚪かぼちゃ 1/4個

⚪水 200cc

⚪砂糖 大さじ3

⚪みりん 大さじ3

⚪酒 大さじ3

⚪しょうゆ 大さじ3


~作り方~

①カボチャをラップで包んで電子レンジで加熱。


②カボチャの中の種とワタを綺麗にスプーンで取り、食べやすいサイズに切る。


③鍋にカボチャを入れて、水、砂糖、みりん、酒、しょうゆを入れる。


④沸騰したら弱火にして、落し蓋をして14分程煮る。


冷めたら完成です。

少し辛かったら、ハミチツを入れてみて下さい。


カボチャの煮物で、カボチャグラタンもカボチャコロッケも作れるので、カボチャの煮物が余った時にやってみて下さい。


味が深くなりますよ。

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