第9話 ゆりこの特性ピザ
次の日からユアリア街のお店がたくさん出来上がって行った。
リディックは王のマントを羽織り王冠を付けて皆に挨拶をしていた。
ゆりこはアイヤとアルファとお店の掃除をして、お店をオープンした。
アイヤはゆりこの調理のサポート。
アルファはオーダーを取る仕事。
お客さんをずっと待っていた。
でも一時間、二時間経っても来なかった。
ゆりこ「チラシを作った方が良かったかしら?」
アイヤ「ですね…。今日中に作って色々な街へ配りに私が行きます!」
アルファ「何かお手伝いする事があればなんなりと。」
ゆりこ「今はないわ。お客さんを待つ事しか…。」
そして時間が経ってお昼になった。
一台の馬車が城の近くに止まり、お姫様らしき女の子と執事が入って来た。
執事「すみません。何か食べ物ありますか?」
執事とお姫様は服が泥だらけになっていた。
ゆりこ「はい!ここは喫茶店なのでございますよ。でもまずは服を拭いて下さい!」
ゆりこはすぐにタオルを持って来て渡した。
2人はすぐに拭いて服が少しだけ綺麗になった。
アルファは2人を席に案内した。
アルファ「こちらがメニューになります。ごゆっくりお選び下さい。」
アルファは下がり、氷水をコップに注いで出した。
2人とも喉が渇いていたようですぐに氷水を飲んだ。
お姫様「わぁー!美味しい!わらわの国の水とは大違い!」
執事「そうですね。水がこんなにも透き通っているとは…。」
飲み終わって2人はメニューを見ていた。
メニューには語源魔法が使われており、他国から来た人でも読めるようにしていた。
お姫様「お腹にガツンとくる食べ物がいいわね。」
執事「そうですね。すみません!何かオススメはありますか?」
ゆりこが厨房から出てきた。
ゆりこ「今日は新鮮な野菜がたくさんありますので、ピザなんかどうですか?」
お姫様「ピザ?聞いた事ある?」
執事「いえございません。」
お姫様「じゃピザとゆう食べ物をお願いします!」
ゆりこ「かしこまりました。お飲み物はどうなさいますか?」
お姫様「私はオレンジジュースを。」
執事「私は…。」
すると、喫茶店からコーヒーのいい匂いがしていた。
アルファがコーヒー豆をひいていた。
執事「この匂いは?」
アルファ「コーヒーです。苦味がある大人の飲み物です。飲んでみますか?」
執事「お願いします。コーヒーは飲んだ事はありますがこのようないい匂いがするコーヒー豆は初めてです。」
ゆりこ「ブレンドコーヒーです。今日はいい豆が手に入りまして私特性のゆりこブレンドコーヒーです。」
執事「なるほど。それでは、ゆりこブレンドコーヒーのホットを1つお願いします。」
ゆりこ「かしこまりました。少々お待ち下さい。」
ゆりこは厨房に戻った。
指をパチと鳴らして小声で魔法を唱えた。
ゆりこ「memories melody.。」
すると、喫茶店から音楽が流れた。
アルファはゆりこブレンドコーヒーのホットとオレンジジュースを2人の前に出した。
アルファ「ごゆっくりおくつろぎ下さいませ。」
お姫様は一口飲んだ。
お姫様「甘い!甘いわ!レウン!果肉も入ってるし、凄いわ…。」
執事も一口ゆりこブレンドコーヒーを飲んだ。
執事「うーん。いい味。まさに大人の味。コーヒーは奥が深い。しかしこのコーヒーは今まで飲んだコーヒーとは格別、いやそれ以上。」
2人はゆっくり飲んでいた。
お姫様「ねぇレウン。あなたも分かってた?」
執事「はい。」
お姫様「この曲よくお母様がピアノでひいてくれた。懐かしいわ。」
執事「そうですね。奥様は幼いユリ様にひいていましたね。」
ゆりこがかけた魔法はその人達の思い出の曲を流す魔法だった。
ゆりこはピザ作りを開始した。
~ピザの作り方~
★ピザ生地の材料
⚪強力粉 200g
⚪薄力粉 100g
⚪砂糖 小さじ2
⚪塩 小さじ2
⚪ドライイースト 小さじ1
⚪オリーブ油 大1
⚪水 180cc
★ピザの具材
⚪ウィンナー 適量
⚪玉ねぎ 適量
⚪ピーマン 適量
⚪チーズ 適量
⚪ピザソース 適量
~作り方~
①ピザ生地の材料を全部混ぜてよく手で練り込みます。
②丸く1つにまとめて四等分に切り分けます。
使わないのはラップに巻いて冷蔵庫へ。
③ピザの具材を薄く切ります。玉ねぎは皮を剥いて下さいね?
④丸くなったピザ生地を綿棒で丸く伸ばしていきます。
⑤ここに適量のピザソースを入れて具材を好きなように置きます。
最後にチーズをたっぷりかけます。
⑥予熱したオープンで200度、15分~20分焼いたら完成。
外側カリカリに焦げ目が着いたら食べ頃です。
ピザソースは私の手作りなので、作り方は秘密だけど特別に教えます!
~簡単ピザソース~
材料
⚪ケチャップ 適量
⚪オリーブ油 適量
⚪ガーリックパウダー 適量
⚪玉ねぎ 適量
⚪パセリ適量
~作り方~
玉ねぎとパセリををみじん切りにして、残りの材料と混ぜるだけ。
でも少しニンニクが強かったら、砂糖やハチミツを入れてみて下さい!
甘いピザソースが出来ます!
20分後。ゆりこはお皿にピザをのせて切り分けた。
そして2人の前に置いた。
ゆりこ「お待たせしました。ピザになります。熱いので火傷には注意して下さいね。それではごゆっくり。」
ゆりこは厨房へと戻った。
ピザのいい匂いに自然に2人は手を伸ばした。
そして一口食べた。
お嬢様「わぁー!何これ!美味しい!野菜がしんなりしていて甘い!」
執事「これは美味です!チーズがこんなにたくさんのってある料理は初めてです。このお肉みたいな食べ物もジューシーです!」
2人は美味しすぎてパクパク食べた。
いつの間にかなくなっていた。
お嬢様「満足。」
執事「はい。しかし帰りはどうしましょう。また魔物に狙われるかもしれません。国まではまだ距離があります。」
お嬢様「次は必ず私を狙ってくる…。」
執事「お嬢様は私が命に変えても守ります!」
ゆりこが出てきた。
ゆりこ「どうなさいましたか?」
執事「実は私達、魔物に追われていまして…。このままでは国に帰れなくて…。」
ゆりこ「そうでしたか…。あっ!少々お待ち下さい。」
ゆりこは黒い板に赤い玉のネックレスを頼み、黒いカードをかざした。
赤い玉のネックレスが2つ出てきた。
ゆりこ「アイヤ、近くにいる?」
アイヤ「はい。何でしょうか?」
ゆりこ「このネックレスにバリアの魔法は効くかしら?」
アイヤ「今のゆりこ様なら出来ますよ。ただのバリアではなくバリアを万が一破れば毒を食らわせる、ポイズンバリアなんかはどうでしょうか?」
ゆりこ「いいわね。やってみる!」
ゆりこは2つのネックレスに両手をかざした。
指輪が光り出した。
ゆりこ「この2つのネックレスに魔力を注ぐ。ポイズンバリア。」
魔力が赤い玉に吸い込まれた。
一瞬ふらついてしまったが、アイヤが支えた。
ゆりこ「ありがとうアイヤ。」
アイヤ「ゆりこ様、後でお話があります。」
ゆりこ「ん?分かったわ。」
ゆりこは急いで、お嬢様と執事の所へ行った。
2人にネックレスを渡した。
ゆりこ「このネックレスは特殊で魔物からあなた達を守ってくれます。差し上げますので付けて帰ってみてはどうでしょうか?」
2人は受け取った。
お嬢様「ありがとうございます。」
執事「付けてみます。」
2人はネックレスを付けた。
執事「お支払お願いします。ピザとオレンジジュースとホットコーヒーの。」
アルファ「全部で鉄のカード5枚です。」
執事「えっ!こんなに安いのですか?」
アルファ「はい。」
執事は鉄のカード5枚渡した。
そして帰って行った。
厨房の中ではアイヤがゆりこに青いネックレスを渡していた。
アイヤ「お母様の形見を渡します。ゆりこ様がお店を開いた時に渡してほしいと言われました。このネックレスは、ゆりこ様が思うがままの魔法が無限に使えます。ふらついたりもしません。ですが悪には絶対に使わないで下さい。」
ゆりこ「分かったわ。大切に使わせてもらう。」
ネックレスを受け取り付けた。
一方、お嬢様と執事はネックレスのおかげで魔物から襲われる事もなく無事に国に着いていた。
この事と喫茶店の料理を王に話していた。
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