第4話 訪問者リディックとふわふわオムライス

夜になり、リディックが店に訪問してきた。

黒いタキシード姿に赤い薔薇を持って入って来た。


リディック「ゆ…ゆりこさんはいらっしゃいますか?」


ゆりこは厨房から出てきた。


エプロン姿のゆりこを見てリディックの心臓がドキドキで爆発しそうだった。


ゆりこ「あっ!リディック様、わざわざありがとうございます。」


リディック「い…いえ。これ良ければ貰って下さい。」


薔薇を渡した。


ゆりこ「まぁ!綺麗。さっそく飾りますね?」


ゆりこは奥から花瓶を持ってきて水を入れて薔薇を差した。


入り口近くの棚の上に置いた。


リディック「今日はゆりこさんの料理を食べに来ました。」


ゆりこ「はい。」


リディック「どんな料理でも構わない。さっそく作ってくれ。」


ゆりこ「分かりました。」


ゆりこは厨房へ入った。


2階から、アルファとアイヤが降りてきた。


アルファ「こんにちは。」


リディック「あぁ。あなたは?」


アルファ「この街の元王子で、アルファと申します。」


アイヤ「リディック様、話の人です。」


リディック「なるほど。話をもう少し詳しく聞きたいから隣に座りたまえ。」


アルファ「はい。」


リディックの隣にアルファは座った。


ゆりこは厨房で、オムライスを作ろうとしていた。


黒い板にオムライスの材料を言いながら黒いカードをかざして、取り出した。


まずは冷蔵庫からお米を出して、1合分だけお米を洗い炊いた。


その間に材料を切ったりお皿を出したりしていると、お米が炊き上がった。


~ふわふわオムライス作り方~


材料

ご飯 1合

玉ねぎ 1個

鶏もも 130g

バター 少々

卵 3個

塩コショウ 少々

ケチャップ適量


①玉ねぎをみじん切りにし、鶏ももを1cmずつ切る。


②フライパンにバターをひいて、みじん切りにした玉ねぎ、鶏ももを塩コショウ、ケチャップをかけながら炒める。


③ご飯も加えて、塩コショウをしながら炒める。


④炒めたご飯をお皿に乗せる。


⑤卵3個割る。


⑥バターを熱したフライパンで強火でぐるぐるしながら、半熟オムレツを作って、ご飯の上に乗せたら完成。


完成したオムライスをリデックの前に置いた。


そして小さなナイフで卵を切った。


卵がふわふわに崩れていった。


リディック「な…なんだこれは!」


ゆりこ「ふわふわオムライスです。最後にケチャップをかけます。」


ケチャップをかけた。


ゆりこはスプーンを渡した。


リディック「ふむ。食べてみよう。」


オムライスをすくって一口食べてみた。


リディック「むむぅ…!卵がふわふわだ!それに米にこんなに味が付いてるとは…。このケチャップとゆう調味料が、味を一つにまとめている!こんな料理は初めてだ。」


リディックは無我夢中で食べていた。


そしてすぐにオムライスはなくなった。


ポケットからハンカチを出して口を拭いた。


リディック「良い料理だった。ゆりこさんの料理また食べに来て良いか?」


ゆりこ「もちろんですわ。」


リディック「ありがとう。この店はいつからオープンなのか?」


ゆりこ「それが…。」


アイヤ「リディック様。店をオープンするには条件がありまして…。」


リディック「どうゆう事だ?」


アイヤ「私達は自分達の街を造りました。しかし、店をオープンには街に王様あるいは王女様が居ないとダメなんです。どこの街も同じルールなので私達だけ破る事は許されません。」


リディック「ならアルファでいいんじゃないか?」


アルファ「僕は街から逃げた人間なので。」


リディック「ならば私がこの街の王様とやらになってやろう!」


アイヤ「いいのですか?」


リディック「私の街は私の代わりに継いでくれる者はたくさんいる。だがこの街には居ないだろ?」


ゆりこはリディックの手を握った。


ゆりこ「ありがとうございます。リディック様。」


リディックは顔を真っ赤にしていた。


リディック「ゆ…ゆりこさんの為ならば。私…私はいつでも、う……動きますとも!」


ゆりこ「お優しいんですね。」


リディック「あはは!」


アイヤ「城を造らないとですね!」


リディック「城か!よし!私の知り合いを呼んで造らせよう!」


アイヤ「分かりました。」


アルファ「街の名前を変えよう!私の名前ではちょっとな…。」


リディック「アルファがそれでいいなら、変えてもいいがどんな名前する?」


ゆりこ「みんな名前をとって、ユアリアはどうでしょうか?」


リディック「良い名前です!」


アルファ「いい名前ですね!」


アイヤ「気に入りました!よし!門を造ってそこに名前を刻みましょう!」


ゆりこ「はい!」


リディック「門も私に任せてくれ!」


アルファ「私も手伝います!」


リディック「よし!そうとなれば即行動だ!私は知り合いを連れてくる!また後で。」


リディックは走って帰って行った。


ゆりこ「やっと街造りが出来る。」


アイヤ「これからが大変ですが、4人で頑張りましょう!」


アルファ「はい!」


新たにリディックがユアリアの王様になりまた一歩歩きだした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る