第6話 テストの結果

ゆさが私を無視し始めてから2日後、下校中。

私はいつも一緒に帰っているあゆみんとせいらにゆさに無視されていることを話した。


「なんでゆささんはみゆを無視するのさ。別にみゆが悪いわけじゃないじゃん」

「みゆが頑張ったから、いい点数が取れたんでしょ。意味わかんない」

2人は言った。

「ゆさが無視する理由が他にあるってことかな?」

私は言った。

でも、私は他に心あたりはなかった。



次の日の放課後、私はゆさに聞いた。

「ねえ、なんで私を無視するの」

「……」

ゆさは無言だ。

「なんで?私には分からないんだけど」

「……」

すると近くにいたせいらが言った。

「みゆの点数が良くて、何が嫌なの?無視する理由が分からない」

「そんな理由じゃない‼」

ゆさは大きな声で言った。

「じゃあ、どんな理由なの?」

私は聞いた。

ゆさは言った。

「みゆ、私の点数、みんなにばらしたでしょ!私はそのことについて怒ってるの!」

私は何を言っているのか分からなかった。

確かに交換日記のことはみんなに話した。

交換日記もみんなに見せた。

でも、ゆさの点数が書かれているページを見せた覚えはなかった。

「見せてないよ!そもそもなんで私がゆさの点数をみんなに見せなきゃいけないの!」

私は言った。

「じゃあ、なんであゆみんが私の点数とか順位とか知ってるのさ!」

ゆさは言った。

丁度その時、あゆみんがやってきた。

そして話を聞いていたのか、言った。

「ゆささんの順位とか結構知っている人多いよ。発信源は4組の人みたいだけど……」


この時私は思った。

なんでこんなにも誤解が多いのだろうと。


結局、この件はあゆみんの一言であっさり片付いた。

そしてゆさが私を無視することもなくなった。


また、最初のころに戻った気がした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る