中学校入学編
第7話 入学式はグルグル音
今日は待ちに待った中学校入学式
桜が満開に咲き誇り春のポカポカとした陽気の中、
富士見ヶ岡中学校と言うだけ有り、丘のてっぺんに有るその学校は晴れた日には5キロ近く離れた海岸線・海岸線から見て右側には富士山が良く見える、戦国時代には近くに有る城を守る為の砦や狼煙台も有ったと言うロケーション。
大した丘ではないが上まで上がると少し息が上がりそうだ。
坂を登りきり正面にある校門にて受付をすまし、昇降口近くに有るクラス分け表と入学式席順が書いて有る掲示板を確認する弘之と琴映。どうやら2人は無事(?)同じクラスになったようだ。めでたしめでたし。終
いや、終わらないから!!
その後、小学校時代からのお互い友達と合流してここからは別行動の弘之と琴映。
え?一緒に行かないのかって?この年頃の男子と女子、色々有るのだよ。「お前何伊達ときてんだよー! 仲良しかよー!」「いや、家が近所で親が仲良いだけだから〜」みたいなのが…。難しい年頃だな。
体育館で決められた席に着席し、別の小学校からきた両隣りの生徒と話したり、斜め後ろの同じ小学校出身の奴にツンツンされたりツンツンしてたり、周りをキョロキョロ見回した後弘之は、端っこの方に楽器を持った集団が居るのを発見し期待に胸を弾ませる。(きっと今日の式典で演奏する吹奏楽だな)
いつの間にか会場前方にいる多分司会進行役であろう若い女性教員が告げる。
「これより、富士見ヶ岡中学校入学式を開催します」ザワザワしていた会場が段々と静まっていく。
「まず初めに吹奏楽部による校歌及び国家演奏。」
キタキタキター!弘之の期待は一気に膨らむ! 一体どんな演奏なんだろう?僕もはやく演奏したいな。
指揮者のタクトが上がる。
緊張しているからか、期待しているからか、時間がとても長く感じる弘之。
ドキドキと胸の音が聞こえる。
そしてついにタクトは振り下ろされた。
チャーチャチャーぴーチャー♪どーん、チャーチャチガチャャー♪わーれ(びー♪)らーのちゅー(びび♪)がー(ブ♪)く富士見(どんがちゃ♪)ヶ岡ー♪
ん?
んんん?
んんんん?
な、な、な、なんじゃこりゃー!!??
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