用語集
作中の用語を纏めました。
あいうえお順で並んでいるため、最新話の用語が前に来ることもあります。
最新話まで読んでいない方は自己責任でお願いいたします。
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【あ行】
―アヴラ―
フィリア社会で最大の宗教であるミストロ教の総本山がる浮遊都市の名前。
―アーク(掲示板)―
箱舟の意。日本がフィリアに転移して二週間目で開設された掲示板サイト。
外国人用の掲示板で、共に転移してきた約100万人のうち半数の50万人が登録している。
個人情報を登録材料としていないため、成りすましをすることも可能。日本人も登録可能。
―アーク(組織)―
掲示板内で発足した外国人によるグループ名。自国の文化文明宗教を保存することを第一とし、目標として各国籍または外国人のみによる自治区創設を考えている。
リーダーは国籍を不明とする人物で、サイト名が箱舟からノアと呼称している。
―アルタラン(世界連盟)―
異地の国際組織。加盟国は97ヶ国(全102ヶ国)あり、国際情勢を話し合い民主的な議決を出す。
―アルマン―
異地の国家の一つ。レーゲンの同盟国。
―アルワ‐24―
世界でベストセラーである空対空ミサイル。
―異地―
国土転移して初めての日本の記者会見で佐々木総理が言った「地球とは異なる地」より引用して、フィリア世界の総称として使われている言葉である。
―異地交流担当大臣―
急きょ新規に設置された日本の閣僚の一つ。
異地に関する交流を一手に担う大臣で、後に星務大臣(後述)となる。
最初は最も異地を理解している言語学者の羽熊洋一を指名するつもりだったが、本人が固辞したため与党衆議院をして異地交流に関わっている若井修一を指名した。
―異星国家―
文字通り異星人で構成される国家のこと。日本からすれば異地の国家で、異地の国家からすれば日本が該当する。
―異星国家対応委員会―
アルタラン内で新設された日本に関する対応を決定する委員会。
参加国は安全保障理事会と議長国の七ヶ国。当事国であるイルリハラン。ユーストルに隣接するレーゲン。選抜された三ヶ国で、全十二ヶ国二十一名。
理事国が参加しているため、日本に関する決定は全てこの委員会で下すことができて、安全保障理事会を開く必要はない。
極端に言えば、当委員会で日本を滅ぼす決定も可能。
日本がイルリハランによって国家承認される前は、異星人対応委員会として活動していた。
―イルフォルン―
イルリハラン王国の首都に指定された浮遊都市。
―イルリハラン王国―
マルターニ大陸の北西地域を領土とする王政国家。人口は7800万人。国内総生産世界7位。軍事力だけで言えば第4位。
―イルリハラン議会―
イルリハラン王国は王政でありながら議院内閣制を採用しており、一般より選挙で選ばれた議員たちによって活動している。
議会には左院と右院があり、その二つは独立している。それぞれの院には投票権が1つ与えられ、可決か否決かを議論する。
最終議決は国王、左院、右院の多数決によって行われ、この3つに上下関係は票に関して言えば存在しない。
予算は必ず可決しなければならないため王には拒否権が与えられるが、それ以外では王が可決しても両院が否決をすれば否決となり、王でも異議は唱えられない。
尚、各省庁の長は左院右院から選ばれるため投票はそれぞれの院で行い、王の決議は王自身ですることとなっている。
―医療省―
イルリハランの省庁の一つ。その名の通り医療を管轄する省庁。
―ヴィッツ―
数少ない異地の競技名。
障害物競争で、コース上にある障害物をかわして最初にゴールした人が勝つ。
イメージ的にはパルクールやイラ〇ラ棒の立体版。
障害物はスポンジで出来たありとあらゆる形状の物、規則的に動く物と多岐にわたり、スタート直前で障害物の配置は変わる。
定期的にチェックポイントとしてリングがあり、それを全て通らなければゴールとみなされない。
障害物のない範囲外に出ると、一つ障害物を通り越すたびにペナルティとして時間が加算される。
特徴として、反射的な判断と度胸、運などが求められるため、世界ランクが上位であっても下位の選手に負けることはよくある。
それゆえに結果が予測できず、手汗握るレースを見ることが出来る。
―ウィルツ―
全身を黒い甲殻で覆われた象のように長い鼻を持つ四本足の巨大動物。リーアンたちのメジャーな食用肉。
―ウォーフ―
異地社会に存在する闇人身売買組織。
主に女子供を拉致し、闇市場に流して金銭を得ている。
―エルデロー大陸―
三大陸の一つ。中央のマルターニ大陸の右隣に位置する大陸の名称。
―円環ミサイルシステム―
異地の戦闘機で採用されている武器システムの一つ。
レヴィロン機関とジェットエンジンのハイブリットエンジンによって、航空力学を無視した飛行が可能であるため、地球のように翼を必要としない。
それによって空力を意識したミサイル配置も不要で、発明されたのが機体全周にミサイルを取り付ける方法である。
機体の大きさによって搭載する弾数が異なるが、10発以上は搭載可能。ステルス以前の機体ではミサイルは円形でそれぞれに隙間があったが、ステルス世代が現れたことでミサイル同士に隙間はなくなった。ステルス世代のミサイルは隙間なく装着するため正面から見ると台形の形をしており、発射時は少し上に押し上げて発射する。
装填は専用の設備があり、単発から全発まで一度に装着が出来る。この設備は基地だとほぼあり、浮遊艦では戦艦クラスからある。
―王命―
イルリハラン王国国王が持つ命令権の一つ。
憲法及び法律の範囲内でなければならないが、その範囲内の命令であれば命令系統や手順を無視して最優先で実行させられる。
【か行】
―開発特区―
日本がアルタランに提示した、ハーフ防止対策及びユーストルに眠るフォロン結晶石の安全運用案。
イルリハラン領のユーストルに外国籍の浮遊都市を誘致し、国際規模でユーストルを開発する。監督はアルタランではなくイルリハランが行うことで、主導権をアルタランではなくイルリハランに握らせ、尚且つ国際規模でフォロン流通に関わるため不条理の軽減が期待できる。
しかし多国籍の浮遊都市、人が流入するため、犯罪やテロが横行する可能性がある。
―海洋生物問題―
国土転移に伴う国内問題の一つ。
国土転移した際、2キロに渡って日本は異地と陸続きとなり、日本の海は完全に遮断されてしまった。さらに外洋とも遮断されているので、局地的な海流しか確認されていない。黒潮や親潮などがないため、生態系に大きな被害が予想される。
―寒冷不作問題―
国土転移に伴う国内問題の一つ。
日本が転移したユーストルは、赤道に近い位置にあるとはいえ年間を通して気温が14℃から15℃である。そのため夏野菜や稲作など高い気温を必要とする作物が不作になる問題。
解決法の一つとして、レヴィアン落下による氷河期が来る事が分かっていたため、90年代から全世界で低い気温でも育てられるよう品種改良を続けている。
―巨大動物―
ユーストルを始めフィリア世界に生息する巨大動物の総称。陸海空それぞれで50メートルを軽く超す巨大生物が生息し、肉食であり草食であったりする。その巨体による生活にはフォロンが欠かせず、そのため陸上生物では足あとがほとんどできない。
―巨木森林―
異地では200メートルを超す巨大な木々が自生している。リーアンはその巨木をくり貫いて住居を構え、種類によっては防水性、耐熱性に優れているのもあり建材として使われることもある。
―緊急事態宣言―
日本国憲法改正の際に新設された条文で、他国的には非常事態宣言に相当。
突発的な他国からの攻撃、東日本大震災級の災害、国家転覆規模のクーデターなどが起きた場合内閣の総意で宣言出来る。
この緊急事態宣言は後に国会の承認を経ないとならないが、宣言中の政令は一般の法令と同じ権限を持ち、既存の法律より優先される。
宣言されたのは国土転移後から。レヴィアン落下は想定されていた混乱・被害であるため宣言はされなかった。
―グイボラ―
異地に生息していたリーアンの天敵。リーアンを好んで食べる地中生物で、大きさは全幅2メートル、全長15メートルになる。
卵生で年に1度卵を1つ産む。その場所は巨木の根で、そこから養分を吸って成長する。産み付けてから孵化まで3ヶ月かかる。卵の殻は強固で、海水などはあまり影響がない。
地中を移動して突然襲い掛かるため対抗手段が硬い岩盤か巨木の上しかなく、最大で5億匹まで増加した。しかし一致団結したリーアンたちにより、世界規模による絶滅活動を行い、一世紀掛けて駆逐させた。
現在グイボラは天然人工含め、研究用でも生息はしていない。
―クレイム―
フィリア社会で急速に発展中である反異星人団体。
フィリアはリーアンの物と言う主義で、異星人である日本の活動を強く反対している。
中には過激派もいて、政治的な解決だけでなく武力による排除を考える者たちもいる。
―ケア―
異地の主食の一つ。キノコ類で栄養価は地球の米と同等で大量育成が可能。ただし、農場となる巨木びっしりに生えたケアは恐怖感を覚えさせるため、訓練か慣れた人ではないと育成は難しい。味はとても米ではないが、味がしみこみやすくしっかりと味付けをすると美味。生でも食べれる。
―傾斜問題―
日本が異地に転移した当初から起きている問題。
問題地域は北は北海道から東北。南は九州から中国地方、四国が当てはまる。
発端は異地の外径と地球の外径が異なるために起こった。異地は地球よりも大きいため、地球と比べて緩やかな弧を描いている。逆に地球は急な弧を描くため、中腹を起点とすると南北はその内側にめり込んでしまう。そして重力が地球から異地に切り替わったことで傾斜を感じてしまうようになった。
人は水平でなければ十分な生活を始め睡眠と休息が得られない。よって睡眠障害や体調不良が対象地域で相次いだ。
解決するためには家屋を水平にする工事をしなければならず、その対象件数は数千万に及ぶ。
同時に海水も重力に従って中腹から南北へと移動したが、大きな被害は出ていない。
―経済物流省―
イルリハラン王国の中央省庁の一つ。
言葉通り、経済と物流を管轄する行政機関。
―限定的日本国籍―
国土転移に伴う国内問題の一つ。
レヴィアンが日本に落ちる前に、大使館や総領事で働く大使は全員母国に戻った。日本にいる外国人は全員家族や生活基盤があり、自らの意思で帰国を拒否した人々。
国土転移したことで、事実上外国人の国々は消失したことになり、北方地域を除いて無国籍となった。
役所で手続き等をする際、どうしても国籍が必要だが存在しない国の国籍がある体では出来ず、だからと言って無条件で日本国籍を与えると後々に問題となってくる。
その対処として、日本国籍を与えはしても同時に元々の国籍も併記する方法を取った。
併記している間は事実上の外国人として扱うが、日本人として役所では手続きが出来る。
その併記を取り除くには正規の帰化手続きをする必要があるとして、彼らのアイデンティティを守りつつ国籍を与えることができるようになった。
―原発の盾―
軍事行動に対して日本が考え出した防衛案。
日本には17か所に原子力発電所がある。万が一攻撃により施設そのものが破壊され、または職員がいなくなると放射性物質が大量にまかれてしまう。そうなると日本はもちろんユーストルも汚染されて人が立ち入れられなくなってしまう。
レーゲンはユーストルを国教の聖地としており、その場所が汚染されては国としてこれ以上の後悔はない。
よって核の傘とは違う核の抑止力として異地国家に訴えることとなった。
―ケンレーヤ国際空港―
イルリハラン王国首都指定浮遊都市、イルフォルン外輪に設置されている空港。
ジェット・ロケット双方の離発着設備を持った空港で、定期・個人が利用する。国際と呼ばれるように外国籍の人が利用し、国内は別の空港を利用する。
自国民は入国審査がないため個人の乗り物ならどこでも出入り可能。
―護衛艦〝しなの〟―
海上自衛隊が所有・運用をしているヘリコプター搭載護衛艦いずも型2番艦。海自が所有する護衛艦の中では最大規模の護衛艦で、何も知らない人が見れば空母にしか見えないが護衛艦である。最初から艦隊中核のために建造されたため、最低限の自衛火器を除いて単艦による戦闘は考えていない。
(投稿時は命名前であり、現実の2番艦では『かが』と命名されたが、歴史が異なるためそのまま〝しなの〟で通す)
―護衛艦〝ひえい〟―
はたかぜ型の後継艦。レヴィアン落下対策の一環に加え諸外国の情勢も鑑みて建造された、はるな型イージス護衛艦2番艦。
計画段階より弾頭ミサイル迎撃能力に加え、レヴィアンなど隕石の迎撃にも対応可能を念頭に建造された。イージスシステムのベースラインは10。
(投稿時は命名前であり、現実では『まや型』と命名されたが、歴史が異なるためそのまま『はるな型』で通す)
―コーヴァス―
異地の国家の一つ。レーゲンの同盟国。
―国土転移―
地球からフィリア(飛球)に日本が転移した現象の名称。
地震など物理的衝撃を伴わず転移したため、全国規模でインフラへの影響はない。ただし海底ケーブルなど海外と繋がるものは全て断絶してしまっている。自然的転移であるため、ロシアに実効支配された北方領土は来て、日本領でありながら沖縄県と小笠原諸島は来ていない。
―国土転移関連法―
日本が転移してから約3週間目で可決した複数の異地に関する法案。
『リーアンの人権を保護する法案』
『接続地域に置ける国防軍の常時活動を容認する法案』
『接続地域の防衛、疾病等からの安全確保法案』
『転移に伴い全国で発生した大量の離職者、失業者の再雇用を促進する労働基準法の改正案』
等が該当する。
―国際宇宙ステーション(ISS)―
宇宙開発の一つ。国際的共同による科学実験を目的に建設を計画していた大規模宇宙施設。アメリカ、日本、ロシア、カナダ、ESAが参加していたが、レヴィアン問題により計画は凍結。その予算は全て惑星往還船インディアナの建造に回された。
―国際部隊―
異地で使われる複数の国の軍隊による共同部隊。地球で言えば多国籍軍で、一部または全部の軍を統合して運用する。
この部隊はその国々のみの取り決めであるため、世界連盟は一切関わっていない。
名称はその国々の名前の一部を使って名付けられる。
アルタランが関わる場合は世界軍と呼ばれる。
―〝コクーン〟―
日本が転後6年の間で開発したシールド発生装置。
Controlled Orbital Cooling for Object Obstruction Nullification
(冷却発電式立体浮遊機関を転用した流動壁によるシールド発生装置)
頭文字をとってCocoonと名付けられた。
レヴィロン機関が生み出すフォロンの力場を流動させて超加速させるのがバスタトリア砲の原理で、その原理を応用することで繭のように対象物を囲い、接触した物体をはじく特性を持つ。
日本政府はすでに完成したシステムをよりバージョンアップさせ、日本本土をわずか三週間で覆う構築を施した。
エネルギー源は電気で、原発が生み出す電気を主に利用して稼働している。
〝コクーン〟発生器の大きさは、対象物の大きさに比例する。
―コロンビア級原子力潜水艦―
アメリカ海軍保有の戦略型原子力潜水艦。
オハイオ級原潜の後継艦として建造された最新の原子力潜水艦。
レヴィアン問題によってかなりの前倒しで建造、就航する運びとなった。
原潜だけあって約40年間無補給での活動が可能で、16基のSLBMを装備し最大80発の核弾頭を搭載している。
本来はアメリカ本土を拠点として太平洋をパトロールしているはずが、命令を受けたのか四国沖を航行しており、レヴィアン落下に伴う国土転移に巻き込まれ、共に異地へと転移する。
転移の際、境を跨ぐ形で転移したためかユーストル側外壁に艦尾が食い込んでしまい航行不可能となる。
転移から3ヶ月の間、日本に発見されず、救難信号も出さなかった。
乗員は全員死亡。核兵器は未使用で、原子炉も正常可動している。
―コロンビア号―
アメリカのNASAが建造し運営しているスペースシャトルの一機。
インディアナ建設のため大質量の物資を宇宙に運搬するために活躍。その際、徹底した整備をした際に欠陥を発見。修正したことにより無事打ち上げられ引退した。
【さ行】
―シィルヴァス共和国―
異地の国家の中では最も経済規模が大きく軍事レベルも高い国家。
―ジェット旅客機―
異地で使われる長距離移動手段の一つ。ロケット旅客機も実用化されている。
―13月―
フィリアの年間日数は400日でひと月31日が10ヶ月、30日が3ヶ月の年間13ヶ月でフィリア社会は回っている。
よって日本はひと月プラスの13月を過ごすことになる。
―シルビー―
イルリハラン王国の諜報機関。シルビーは略称で、意味合いは『情報省』。
マルターニ語では情報省。よってシルビー。
国内外で諜報員が活動し、国内テロから自国に対して脅威になりうる情報収集と工作をする。
地球的に言えば、アメリカのNSAとCIAを合わせたような組織。
―星務省―
日本の行政機関の一つ。
異地に関わる全てに対して対応することを任務として、イルリハランと国交樹立後に新設することを目指している。
―セイレーン―
空飛ぶ人種を見て日本のネットの中で生まれた名称。見た目が似ていることからそう名付けられたが、リーアンと言う向こう側の言葉が出てきたため沈静化する。
―JHK(ジャパン放送協会)―
日本の公共放送局。
―世界軍―
世界連盟の安保理によって軍事介入が必要と可決された場合、当該国を除く国々によって組織された軍が平和目的を理由に行動する。
最初の世界軍はグイボラ絶滅ために組織され、その期間は100年と最長である。
―接続地域―
茨城県神栖市須田浜とユーストルを繋ぐ地域の名称。
―セム―
イルリハラン王国で流通している通貨。硬貨と紙幣、電子貨幣の三種類がある。
日本円の為替相場は、1円に対して約2セム。
―空に立つ―
リーアンたちは元々地上で生活していたが、理由により空を飛ぶ進化を遂げた。そのため地面に立つことが出来なくなり、代わりに自分らが浮く表現に使うようになった。対義語として地面に足を下ろす場合は地に付くと言う。
【た行】
―対小惑星用軌道変更推進器―
インディアナに格納されたレビィアン対策用の推進器。フィクションでよくみられる核爆弾等による軌道変更作戦は、宇宙空間と言う大気のない環境ではその影響力は大きくない。近年推奨される軌道変更作戦は、対象物の質量を増大させ軌道を変えて中長期による衝突確率の軽減であるため、比較的安易に質量を加えられる推進器が採択された。
対レヴィアン用に開発された推進器は推力:1200t、全長10m、全幅5m、エンジン:固体燃料モーター。
―タシュトローム―
イルリハラン王国の伝統料理。
―多目的防護板―
レヴィロン機関の取得を目指す日本が考え出した道具の一つ。
外部からの脅威を守るための物で形は正六角形。必要に応じて組み合わせることにより、小規模から大規模な『壁』にすることができる。
空対空ミサイル二発から三発は耐えられるようにし、戦闘機や護衛艦の装甲として同行。攻撃をされたら切り離して盾にすることができる。
水平にすれば荷物運搬にも使えるため、多用途での運用が期待できる。
数千機用意して日本全周を守るよう配備すれば、不法密入国防止や巨大動物の侵入防止にも役に立つ。
―地対宙磁気加速式半固定砲台アドバンス―
レヴィアン軌道変更作戦のBプラン。
史上最大の砲塔の超電磁砲で、万が一Aプランが失敗した場合、地上より攻撃し衝突による衝撃により軌道またはレヴィアンそのものを破壊する目的に建造される。
主導は国連だが開発はアメリカを中心とするG7が務める。
開発地はテロ防止のためアラスカ某所。発射許可は国連の常任理事国と非常任理事国の総意にのみ許される。
砲身の全長86m、砲台200m、標準角度最大10度、必要電力600MW(発射のみ)、軌道計算用スーパーコンピューター1式、砲弾:耐熱処理を施した徹甲弾と榴弾、最大射程距離100万㎞(地上限定では1万5千㎞)。初速:秒速26㎞、大気圏突破時:秒速20㎞。
―第七艦隊(アメリカ海軍)―
アメリカ海軍によって運用される艦隊の一つ。
いわゆる最強の艦隊であり、日本が総力をもってしてもこの第七艦隊に勝つのは不可能とされる。横須賀を母港としている。
日米安保破棄に伴い、横浜にあるアメリカ海軍基地を始め空母ロナルドレーガンなど施設と艦船は全て日本籍となる。
しかし人員不足から整備は最小限または放置で運用はされていない。
―天空島―
日本側が呼称するフィリア世界の浮遊島。浮遊島は利用する人数に合わせて国際規格が定めており、全部で六つの規格がある。
最小で十人から最大十万人の六段階に別れ、日本は大きさに合わせ五級から特級と言う単位で区別した。同じ規格同士であれば連結が可能で、インフラも接続できるためある天空島が機能不全を起こそうと他の天空島がカバーできる。
天空島の大きさ比較。カッコ内は異地での区分。
特級(特区)10万人
1級(大型)5万人
2級(中型)1万人
3級(小型)1000人
4級(極小)100人
5級(個人)10人
―天地生活圏―
大地に住む日本と天空に住むフィリアの生活の違いを表した言い回し。
―勅命―
イルリハラン王国国王が持つ命令権の一つ。
勅命監査委員会の通過を必須とするが、通過させられれば憲法や法律を全て無視して実行させることができる最上位の命令。
―勅命監査委員会―
イルリハランにある王の勅命に対して監視する委員会。20人の民間人と1人の裁判官で構成され、王室の息がかからない状態で王の勅命に対して適切かどうかを民主的に判断する。
もし不適切と判断された場合その勅命の効力はなく、二度不適切と判断されると以後5年間は監査委員会が許可しない限り王は類似と解釈を含めてその勅命を出すことが出来ない。
委員は2年ごとに10人ずつ入れ替えられ、任期は4年で無差別に選出される。最年少は16歳からで最年長の規定はない。
―月(仮名)―
異地の衛星。フィリアから55万キロの距離にあり、大きさも5倍と大きい。
―偵察隊七〇三―
ユーストル内を偵察する14人で構成される小隊。高機動浮遊艇三台で移動し、グイボラや密猟、レーゲンなどの不法入国の偵察など巡回パトロールをしている。
―東京オリンピック―
2016年に開かれた、事実上最後のオリンピック。東京、リオデジャネイロ、マドリード、シカゴの決選投票で選ばれ、様々な問題があったが無事に開かれた。
中国と韓国はとある事情で参加を見送る姿勢であったが、国際社会の目もあり少人数で参加した。
―東菱重工業―
日本企業の一つにして、世界有数の企業。
国防軍の大半の装備品の開発製造を請け負っている。
―トキ―
F-22の愛称。元々F-22はラプターと言う愛称で使われていたが、日本が使うにあたって搭乗したパイロットが洒落で変更した。
トキは昔の日本を含めアジアで多く生息していたものの日本産のトキは絶滅してしまった。学名ニッポニアニッポン。
―トリノスケール―
地球近傍天体(NEO)が地球に衝突する確率、及び衝突した際の予測被害状況を表す尺度。10段階あり、1から4は世間に注意する程度。5から7は脅威であり国際的な対策が必要。8から10は衝突が確定し、人類又は文明存続の危機。
【な行】
―内閣官房参与―
日本の内閣官房の役職の一つ。
総理大臣の相談役として活動する非常勤の国家公務員。
総理が対応するべき問題に対して、専門的な情報提供や助言をして助けることを主な業務としている。
膨大な異地問題への対応のため、異地第一人者として羽熊が任命される。
―Nichi―
日本とイルリハランが共同開発したスマートウォッチ。
日本企業が製造したスマートウォッチをベースとしており、規格を統一した異地技術を組み込んだ特注品。レヴィニウムがベルトにあって常に体温と気温による充電を行っている。
日本として初の電子パスポートを内蔵しており、所有者以外の人が身に着けることは禁止されている。画面には指紋認証があり、指紋を認証しないと操作できない。
バイタルチェックを常時行っており、体温や心拍数をモニタリングしている。
レヴィロン機関を搭載していて、万が一所有者が落下した場合は落下速度を軽減して秒速一メートルまで減速する。
発信機アプリが消去不能であり、イルリハランの衛星経由で位置情報を伝えることが出来る。
―日米安保破棄―
調査の結果、超電磁砲のアドバンスをもってしても軌道変更が不可能となった。
迎撃が不可能と判断したアメリカは日本に駐留する米軍をせめて母国に帰そうとした際、日米安保が邪魔になるため破棄前提で提案した。
日本はこれの返答に、即日破棄を受ける代わり米軍の施設及び兵器を日本に無償譲渡することを提案。レヴィアンが落下すれば施設も兵器も壊滅するのが分かるためアメリカは受諾。それを一日で行ったため、メディアでは突然の破棄と言われる。尚、その際米軍の帰国は日本政府が請け負った。
―日本国国防軍陸上・海上・航空自衛隊―
憲法改正に合わせて海外では軍隊、国内では非軍隊の矛盾を解消するため、正規軍として国防軍の名前が新たに加わった改正自衛隊。
自衛隊の名は長年使い続けたこと、国民に威圧感を持たせないためそのまま継続。英名であるSelf Defense Forceは廃止。陸上自衛隊は陸軍(army)、海上自衛隊は海軍(navy)、航空自衛隊は空軍(Airforce)の意として使う。
元々自衛隊であるから専守防衛はそのまま継続であるが、相手が撃つまで自衛できないから、武器を構えたら自衛権を行使できるなど改定された。
正規軍になったため憲法で禁止された軍法会議が復活した。
―日本国憲法改正―
戦後に施行された日本国憲法は、一度も改正したことがない。これは国際関係、改正の条件、国民感情など様々なしがらみによってされていなかった。しかし中国軍との問題が良くも悪くも働き、2015年、68年ぶりに改正した。主な改正ポイントは憲法9条の戦争放棄と96条の憲法改正である。
【は行】
―ハーフ―
日本人(地球人)とフィリア人の間で子供が生まれると、その子供は世間でいう天才と呼ばれるほど優秀で育つ。天才並みに生まれるのが普通で、日本人やリーアン並みの才能で生まれることはない。
身体的特徴として、何世代に問わず必ず黒髪として生まれ、以後発光することはない。
この優秀さは次の世代でも引き継がれ、ハーフと日本人又はリーアンの間で生まれても、ハーフの血を受け継いで生まれる。ハーフとハーフの間でも変わらない。
よって、無計画に世代交代を繰り返すとハーフの人口が増えてリーアンや日本人の数は減っていく。
呼び方として、超人ハーフと異星間ハーフがある。
これは極秘中の極秘であり、世間的には天才は秘匿され黒髪だけが公表される。
―バイオセーフティーレベル4―
細菌研究に於いて、最も危険度の高い細菌・ウイルスを実験する施設のレベルを表す。
このレベルの実験室は他の施設から完全に切り離され、何重もの検査をしなければ入ることも出ることも出来ない。
対象となる細菌・ウイルスはエボラウイルス、マールブルグウィルス、天然痘など。日本国内では国立感染症研究所と理化学研究所筑波研究所にある。
―バスタトリア砲―
異地で最強の大砲。レヴィニウムとフォロン結晶石を軍事兵器に転用したもので、砲弾を超音速で発射する。
その速度は最低出力で秒速300キロあり、砲塔と搭載艦、その周囲を道連れにする代わりに秒速3000キロまで加速して発射が出来る。
使用する砲弾は必要に応じて3種類を使い分ける。
近距離用には砲弾の前面を平らにすることで空気抵抗を増やし、その周囲へ甚大な衝撃波を与える。
中距離用には榴弾が使われ、効果的な場所でさく裂させることでその破片を広範囲に猛スピードで被害を及ぼす。
遠距離用は徹甲弾で、空気抵抗を考慮した形でピンポイント攻撃をする。
秒速300キロ以上を出すことから断熱圧縮の空気加熱で砲弾の表面が高温になるが、表面に取り付けたレヴィニウムによって熱を電気として放電することで緩和している。
―発光信号―
日本とイルリハランを結び非公開の連絡手段。
文明が似ていようと規格が異なれば機械的な通信によるやり取りは出来ず、出来れば誰にも気づかれずに連絡をする手段を必要とした。敵国に盗聴されれば窮地に陥るため。
それで採用されたのが発光による連絡手段である。こうすることで相手に気づかれずに最小限の情報を伝えられる。既存のパターンではないため、気づかれたとしても内容を知られる心配はない。
―パム‐15―
イルリハラン王国とシィルヴァス共和国が共同開発した最新戦闘機。
ステルス世代の戦闘機でレーダー反射を抑える形状と塗装を施されている。レヴィロン機関で低燃費航行と姿勢維持し、ジェットエンジンで短時間による音速を越える航行が可能。
武器システムは異地戦闘機の基本である円環ミサイルシステムを採用。当然ステルスを維持できる形状をしている。弾数は16発に加え機銃を装備。
全長:20.68m 全高:6.12m(ミサイル搭載時:7.06m)幅:3.28m(ミサイル搭載時:4.24m)
速度:マッハ2
―東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)―
2011年3月11日に起きたM9.0を記録した日本の観測史上最大の地震。死者1万8000人を超す甚大な津波被害を出し、一時は最悪の原発事故を引き起こしかけた。原発事故は以前より水没に対する工事を施していたことが幸いし、震災がきっかけで廃炉が決定したがメルトダウンなど放射能漏れは起きていない。
―非干渉監視目標―
異地に於いて監視はしても一切の干渉を認めない対象のことを指す。
一定の距離までしか対象には近づけず、触れる事や音などでも干渉することが認められない。
もし対象が近づくことがあれば、監視する側が離れなければならない。
―飛行艦―
マルターニ語を日本語に訳す際、浮遊と飛行を混同したためそのような呼び方となる。
―飛行車―
日本側が呼称するフィリア社会の乗用車。空を飛ぶため地球のような道路事情に苛まれず、駐車場など制限はあるが大型が可能。一般車で七人乗り。運転席は前席中央にある。
当初はエアカーと呼ぶ予定だったが、地球のと区別するため飛行車と和名が名付けられた。
―非浮遊機―
異地に於ける地球の航空機全般の呼称。異地では全てレヴィロン機関によって浮遊しているため、航空力学による飛行は推奨されない。そのためレヴィロン機関を搭載しない航空機は全てそう呼称している。
―V‐22オスプレイ―
アメリカ軍が開発した垂直離陸、水平飛行を両立させた輸送機。
両翼に可変機構を備え、両翼に設置したローター(プロペラ)の向きを大きく変えられ、ヘリのように垂直離陸をしてヘリ以上の速さで高速長距離移動することができる。
メディアでは度々墜落するからと非難の対象にするが、実は一般的なヘリより墜落が少なかったりする。
―フィリア(飛球)―
天の川銀河系のどこかにある地球型惑星。スーパーアースと呼ばれ、直径で地球の12倍あり、その円周は45万キロにも達する。それだけ星が巨大では重力が強いはずが、地球の重力加速度とほとんど変わらない。自転時間24時間。公転日数400日。
―フォロン―
異地の生物が空を飛ぶ上で欠かせない物質。酸素の次に必然な物質で、大気中にある不可視の物と結晶として実在する二種類がある。
日本では結晶フォロン、気体フォロンと呼称している。
大気中にあるフォロンには強い固定性と通過性があり、爆発が起きようと物体が存在しようと動くことはない。そして自転と公転とも一致しており、相対的には流動せず常にそこにある。
結晶石は非常に高価で、日本円に換算すると1グラム5億円。
フォロン結晶石は電気を受けることで特殊な力場を生成し、その力場を科学的に制御すれば、大気中のフォロンに干渉することで宙に浮くことができる。
この発生した力場を一定方向に流動するよう制御すれば、秒速30キロから3000キロにまで加速することが出来る。
物体を浮かせられる必要量のフォロン結晶石は、飛行車で0.1グラム。ラッサロン浮遊基地は5キロ。
―不純妊娠問題―
国土転移に伴う国内問題の一つ。
レヴィアンが落下する前年より、日本が壊滅することが決定になったことから、避妊せず性的に遊ぶ男女が社会現象となった。しかし国土転移したことで落下を回避したことで、全国で親の分からない妊娠する人が現れてしまった。
日本としては子は文字通り宝だが、親の知らない子であるため中絶をするか赤ちゃんポストに入れられる可能性があり、政府は対処に困っている。
レヴィアン落下から逆算して、落下当時で平均で妊娠二ヶ月から三ヶ月が多い。
―浮遊駆逐艦―
異地の軍で使われる空を飛ぶ駆逐艦。全長200メートル、全幅25メートル。最高速度は700キロ。連続移動距離は3万キロ。最高高度は6000メートル。形状は地球の潜水艦に近い。パッシブ・フェーズド・アレイ・タイプのレーダーを装備し、ミサイルによる空中戦を主眼に置いている。
イルリハラン軍:フェーバ
レーゲン軍:ドーパ
―浮遊高機動艇―
異地の軍で使われる空を飛ぶ高機動艇。最高速度600キロ、連続移動距離は3000キロ。最高高度は3000メートル。
―浮遊巡視船―
異地の軍隊で使われる艦艇の一種。異地では国境警備も軍が担っているため、巡視船を保有し国境警備をしている。
一般的な仕様は全長150メートル。全幅20メートル。ミサイルは装備せず速射砲とミサイル防衛装備。最高速度は600キロ、連続移動距離2万5千キロ。最高高度は6000メートル。
イルリハラン軍:ソルトロン、ギルバラ、デンバ、モルトリン
―浮遊戦艦―
異地の軍隊で使われる艦艇の一種。各軍の主力艦で、駆逐艦より攻撃も防御も高い。格納機能も充実で、ジェット戦闘機を20機から30機までは格納し発艦も可能。戦艦と言っても巨砲は詰んでおらず、大量のミサイルを発射できる飽和攻撃を得意とする。
一般的な仕様は全長300メートル。全幅40メートル。最高速度は650キロ、連続移動距離は5万キロ。最高高度1万メートル。パッシブ・フェーズド・アレイ・タイプのレーダーを装備。
イルリハラン軍:イラストリ、アクワルド
レーゲン軍:ウィスバーラ
―浮遊特務艦―
異地の軍隊で使われる艦艇の一種。駆逐艦などとは違い、特殊な任務を遂行するために建造される。バスタトリア砲搭載、輸送艦、補給艦も特務艦に含まれる。
早期警戒艦マストロス
―浮遊船―
日本側が呼称する異地の民間用飛行艦。
飛行艦は日本側は軍用として使用しているため、『船』では飛行船と地球のと混同してしまう。民間として区別するために浮遊船と呼称することにした。
民間用なので武装は施されていない。
ちなみに異地側も民間は『浮遊〇〇船』と呼称している。
○○には輸送・魚・客などが入る。
イルリハラン王国提供により、日本人仕様に改修された客船〝ひたち〟が日本籍として就役する。
―防務省―
イルリハランの省庁の一つ。軍を管轄している。
―防衛省―
日本の中央省庁の一つ。
名前の通り、日本の防衛組織である国防軍(旧自衛隊)を管理し運用することを任務としている。
―防衛装備庁―
2015年の憲法改正により、自衛隊が国防軍に改組したに合わせて発足した防衛省の外局。
国防軍の全装備品を一括管理する組織で、今まで難色を示してきた輸出も視野に入れている。
―北方地域―
俗に言われる北方領土。国土転移の際に日本列島と共に異地に転移してきた。
転移してきたのは日本が返還を望む『歯舞群島』『色丹島』『国後島』『択捉島』四島と千島列島の『得撫島』である。
島には居住を続けているロシア人が約1万5千人ほどおり、その中にはロシア陸軍4千人も含まれるとされる。
ロシア本土との通信が突然絶たれたため、転移した事実を把握しているのか不明で、不要な混乱を異地に与えないよう早急な秩序管理を日本は目指している。
フィリア歴10月15日(32話)に、北方地域の行政府は日本の施政下に入ることを決定。
ロシア軍は全面武装解除となり、行政府解散によって島民は無国籍となる。
【ま行】
―マリュス―
ユーストルから最も近いイルリハランの浮遊都市。
―マルターニ語―
マルターニ大陸全土で使われる三大言語のひとつ。
―無条件復職―
レヴィアン問題で大量離職したことで止まってしまった日本経済を復活させる政府案。
決められた日に在籍していた人々は、辞職の事実を取り返して仕事が出来るよう企業に強制させる。その日よりも前に辞めたり、その日以降に再就職した場合は会社との相談となる。
とにかく経済を回すための苦肉の策で、すでに倒産した場合や海外との貿易企業などの配慮は後回しになっている。
―ムルート―
異地に生息する巨大動物の一種で、鳥に分類される。
全長100メートル、両翼200メートルを超す世界最大の生物。
姿は鷹のように羽毛に覆われ、カラスのように羽毛は黒い。肉食で5メートル級の小型から50メートル級の大型まで食す。
ムルートは全世界を飛び続け、揚力は全身の生体レヴィロン機関によって得ている。
全世界で5頭しか存在せず、国によっては聖獣や国獣・国鳥に指定しているため、非干渉監視目標として動向を見守っている。
もし近づくことがあれば、浮遊都市ごと離れることが法的に義務付けられている。
―ミルバーサの悪夢―
200年前、イルリハランのミルバーサと言う土地で起きた戦争による悲劇。
無線など電子機器がなかった頃で、諜報員が手に入れた情報が実は敵軍による欺瞞情報だった。その情報を頼りに作戦を練ってしまったがために返り討ちに遭い、8割近い損害を出してしまった。その後援軍によって勝利を収めたものの、壊滅的損害である事実は変わらず、現代まで強い教訓として活かされている。
―メロストロ合衆国―
フィリア社会を構成する国々の一国家で、世界第二位の国力を有している。
国の位置は中央のマルターニ大陸と右側のエルデロー大陸の間にある大陸、有する面積は全体の四分の三ほど。
【ら行】
―ラーラ―
プロの工作集団。特定の国に所属せず、金さえ払えばどの国でも企業でも問わずに殺人を含むあらゆる工作活動をする。
国に属していないため、捕まっても依頼した国に非難が来る事はない。
完全秘密主義で拷問を受けようと依頼主は吐かないし、依頼したことを利用してその国を脅すこともなければ売ることもない。
その代わり依頼料は億単位を求められる。
―ラッサロン浮遊基地―
異地の軍隊が用いる移動式軍事基地。千人から万人、予算と必要に応じて大小さまざまな浮遊軍事基地がある。その中でラッサロンは大型に入り、5万人を収容。大きさは全高300メートル、対角線上で5キロある。
移動速度は居住を構えているため時速200キロ、高度は1000メートル。
―リーアン―
マルターニ語で『人種・人間』の意味。特徴として黄緑色に光る髪の毛と両脚が一体化し、足が退化してフォロンがなければ自立もままならないのがある。
―レーゲン共和国―
イルリハランの隣国の民主主義国家。
大統領制で人口は8千万人。経済規模は世界第10位で軍事規模は第8位。軍が大統領直属の組織で機能し、時として議会を通さずに全軍を動かすことができる。
―レヴィアン―
西暦1987年発見。デネボラと呼ぶ恒星方面より太陽系方面への軌道を取る。直径3キロ、想定質量1千億トン。構成する物質は地球上には存在しない物質で、赤い鉱物で出来ている。2019年地球に衝突。小惑星番号1987HK。
―レヴィアン問題―
レヴィアンによって引き起こされた数多の問題の総称。
―レヴィニウム―
異地に存在する物質。赤い鉱物で出来ている。フィリア世界では比較的簡単に手にすることが出来る。
これは常に熱を電気へと無条件変化を続けている。発電開始温度は摂氏2℃から最高温度は測定不能。また融点も測定不能。
発電能力はレヴィニウムの大きさと熱量で変化し、レヴィニウムの体積が大きく膨大な熱があれば原発数基分の発電は容易。
異地の世界の電化製品には全て使用され、稼働することによる熱エネルギーを電気エネルギーに変換、それを変電して再利用することで効率的な省エネを実現している。
―レヴィロン機関―
リーアンがなぜ空を飛べるのか科学的に究明して機械化に成功した機関。小型化が容易で低燃費ともあり、家具に取り付ければ空中に漂わせて、床から伸ばしたり壁に取り付けることが無くなる。
形状はキューブ状で、その中に結晶フォロンと間質液(液体・固形・両方可)があり、外部電源を受けることで浮遊化現象を起こす力場を発生させる。
大型化することで数キロから10数キロの浮遊都市を浮かすことも出来、自重による崩壊も防ぐ優れもの。しかしどれだけ巨大化しようと移動速度は700キロが限界で、出力に余裕があっても何らかの抵抗が働いて速度が上がらない。
速度が上がらない原因として、初速から時速700キロ以上なる別の機関があるのではないか、という考えが日本側から出る。
和名は『冷却発電式立体浮遊機関』
―ロケット旅客機―
異地で使われる長距離移動手段の一つ。ジェット旅客機も実用化されている。
【や行】
―ユーストル(円形山脈)―
円形に連なる山脈。元々はクレーターで、1億年から2億年前に直径400キロの隕石が落ちて出来た。平均標高は5千メートル、最大では1万2千メートルにもなる。
特定の国ではこの地を神が降りる地として聖地にしている。現在実効支配しているのはイルリハラン王国。
―ユリアーティ(異星国家)―
異星国家をマルターニ語に意訳した言葉。それがそのまま専任で交流をする部隊の言葉となる。
―ユリタシア大陸―
三大陸の一つ。中央のマルターニ大陸の左隣に位置する大陸の名称。
【わ行】
―惑星往還船インディアナ―
凍結した国際宇宙ステーションの予算によって建造された宇宙船。
レヴィアン軌道変更計画Aプランにより建造されたため、仕様上は火星と地球の往還を可能とするが、レヴィアンに接近出来るよう設計された。
全長:203m、全幅:45m、エンジン:固体燃料モーター、総推力:1万t、比推力:513秒、定員:15名、航行日数約6年、最高速度:秒速65㎞。
対小惑星用軌道変更推進器10基を格納している。
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