第45話 朝ごはん
食堂に着く。
鈴奈お姉ちゃんと、恋人つなぎをして。
といえば、微笑ましいが、つまりは連行。
逃げないためと、迷わないためらしい。
まあ、方向音痴なので、助かるが・・・
僕にとって、町も建物内も、ラビリンス。
「あっ、よっちゃん、これ渡しておくね」
鈴奈お姉ちゃんから、スマホを受け取る。
「これには、さっき話したポイントや、緊急脱出サイレンが入ってるから」
「緊急脱出?」
「うん。君がもし迷子になったら、鳴らしてね」
「どうしてですか?」
「私たちが、助けにいくから・・・」
「どうも・・・」
喜んでいいのか、悪いのか・・・
他には・・・
時間割とか、お姉ちゃん・・・
先生たちの、プロフィールが入ってる。
「さっ、朝ごはん、朝ごはん」
食堂に入る。
他の、お姉ちゃんたちは、既にいた。
食事は・・・鍋?
朝から鍋?
「ちょっと待った。昨日の晩御飯も、鍋だったような」
記憶に封印していたのを、思いだした。
「せやで、よっちゃん」
瀬梨お姉ちゃんが、口をはさんだ。
驚いたが、平静を装う。
「じゃあ、私と今から作ります?」
鈴代お姉ちゃんが、エプロンを手に持っている。
でも・・
笑顔が怖い。
「このままで、いいです」
「よろしい」
お姉ちゃんたちが、口を揃える。
今日、持つかしら・・・
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