閉じる
表示設定
目次
第35話
「人参切って」
「みじん切り出来ません」
「鍋なんだから、みじん切りはしなくていいです」
まあ、適当でいいか。
「鈴代先生」
「何？よっちゃん」
「レシピみていいですか？」
「いいよ。」
僕は、スマホを取りだして、ユーチューブにアクセスする。
確か、いくつかあったはずだ。
ちゃんこ鍋の作り方を、お相撲さんがアップしている。
これを見よう。
おっ、あった。
どれがいいかな？
迷うな。
うーん・・・
「よっちゃん」
「はい？」
「時間稼ぎはいいからね」
ばれた・・・
「何？」
「どんな、鍋ですか？」
「陶器」
「で、なくて・・・」
古臭いボケは、やめてほしい。
「ウソ。水炊きよ」
「水炊き？」
「うん」
トントン
包丁の音がする。
小さい頃は、母ちゃんの包丁の音で、眼が覚めたな。
いつか、奥さんの包丁の音で、朝を迎えたい。
ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）
応援したユーザーはいません
応援する
アカウントをお持ちの方はログイン
カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。
新規ユーザー登録（無料）
カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック！
カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう！
応援すると応援コメントも書けます