第32話

「My name is Seri.

It is a very pretty woman.

It is a gentle, spirited woman.

The voice is sweet, too.」


瀬梨先生の、自己紹介。

とても、発音がいい。


僕は、英語がわからない。

殆ど、理解できない。


ただ、これだけは言える。


「自分で言うな」と・・・


「ほな、よっちゃんの番やで。自己紹介」

「今ですか?」

「今」

「英語でですか?」


瀬梨先生は、睨みつけてくる。


「まだ、調べてません」

「適当でええで。初回やし」

「適当って・・・」


「My name is Yoshikazu Tanaka.

It is a boy.

It is 17 years old.」


「それだけ?よっちゃん」

「はい」

「他にはないんか?」

「ありません」


自分の事を、褒めるだけだった、あなたに言われたくないです。


「これは、基本から鍛え直さないといかんな」

基本って・・・


「まあ、今日は多目に見とくわ。明日からは、スパルタやで」

「鬼」

「鬼?」

「瀬梨先生は、天使のような女性です」


ああ、疲れる・・・


今日は、飯食って風呂入って寝よ。


飯?

そういえば、晩飯はどうなるんだ?



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