第27話
鈴奈先生の、小型自動車で帰宅した。
「手を洗ってうがい。アルコール消毒も」
鈴奈先生は、注文をつける。
子供じゃないからわかる。
「私の歳からしたら、君はまだ弟みたいな子供」
怖い笑顔でいう。
普通なら、弟のままではいたくないと思うが、
この人なら、弟の立場のままでいいや・
「よっちゃん、食堂に来てね」
「へーい」
「へい?」
「はい」
「よろしい。日本語は正しくね」
あんたが言うな。
食堂につくと、料理が運ばれて来た。
これは・・・カレー?
「たくさん。召し上がれ。私たちみんなで作ったんだよ」
他の先生も入ってきた。
「先生たちは、食べないの?」
「私たちは、ダイエット中だから」
ウソだな。
カレー。
嫌いな人は、いないだろう。
キャンプとかでは、定番だ。
僕も好きだ。
さてと・・・
いただきますか。
「いただきます」
手を合わせて、一口ほおばった。
その瞬間。
思わず水を飲んだ。
「辛い」
そうとてつもなく辛かった。
並みの辛さではない。
「君が辛い物が苦手なのは、ご両親から聞いてるよ」
言葉に出ない。
「たくさん作ったから、残さず食べてね」
やられた。
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