第26話

ふたりで鬼ごっこ。

何だか、空しい・・・


でも・・・


ランニングでは、かったるくて、やる気がしない。

それも、事実・・・


子供っぽいが、鬼ごっこの方が楽しい。


でも、ふたりは空しい。

やはり・・・


「よっちゃん」

「何ですか?鈴奈先生」

「早く逃げなさい」


かけだした。

でも・・・

10秒しないで、捕まえられた。


「よっちゃん」

「何?」

「足、遅いね」


ほっとけ。


「次は、よっちゃんが鬼だからね」

「うん・・・って、僕もやるんですか?」

「うん。10数えてね」


数えるまでもない。

鈴奈先生は、足が早い。


僕に捕まえられるはずもなく・・・


その日の体育?の時間終わった。

鬼ごっこという名のランニングで・・・


でも、もう一歩も動けない。

完全に運動不足だ。


でも、お昼が楽しみだ。

何が出るかな・・・


「忘れてない?よっちゃん」

「何?」

「負けたから、お昼は君の嫌いなものだよ」

「僕に嫌いな食べ物は、ないです」

誇らしげに言ってやった。


「本当にそうかな?」


笑顔が怖い。

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