第20話
「疲れた」
まだ、2時間目だというのに、どっと疲れた。
完全に、退化しているな・・・僕・・・
えーと、3時間目は・・・
国語か。
ということは、なずなお姉ちゃん・・・
もとい、なずな先生か・・・
迎えに来るまでまとう。
えっ、自分で行け?
方向音痴だから、たどり着けない。
絶対に・・・
「田上くん、お待たせしました」
「あっ、お早うございます」
「はい。お早うございます。
ニッコリと、微笑む。
「ところで、なずな先生は、現国ですか?古文ですか?」
「両方だけど、先に現国」
「で、何をするんですか?」
なずな先生は、一冊の本を手渡した。
「走れ!メロス?」
「はい。これを読んで感想文を書いてもらいます」
「いつまでに?」
「授業中にです」
子供じゃないんだから・・・
「基礎をおろそかにしては、いけません」
基礎なのか?
まっ、いいや。
適当にすませよう。
「後、あらすじを書いたら、やり直しですからね」
「わかっています」
走れ!メロス。
太宰治が、借金取りから逃げ回ったのが、誕生のきっかけだが・・・
裏の知識は、いいか・・・
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