第9話

「ところで、鈴奈お姉ちゃん」

「どうしたの?」

「ご両親は?」

僕の問いに、お姉ちゃんたちは、警戒する。


何か、悪い事訊いたか?


「まさか、私たち姉妹の誰かを、いきなり『下さい』なんて言うんじゃ」

「違います」

何を勘違いしているんだか・・・


「冗談よ」

わけが、わからん。


「で、何?父と母が」

「この学校の、校長と教頭なんでしょ?」

「違うよ」

「えっ、違う?」

ここは、どうみても私学になるのだが・・・


「会長と校長、ちなみに会長が母で、校長が父」

どっちでもいい。


・・・って、姉妹なのはわかるが・・・


「七つ子じゃないよね?」

「うん。違うよ。姉妹だけど、血のつながりはないんだ」

「複雑なんですね」

ややこしい。


「で、父と母に何?」

「いや、お世話になるんだったら、ご挨拶を」

「今はいないよ」

「どうして?」

「それは、個人情報ですから・・・」

「そう・・・」


大丈夫なのか?本当に・・・


「で、他の方の誕生日も、1月7日なんですね」

全員が頷いた。


「じゃあ、今日は解散。また明日ね」

鈴奈お姉ちゃんを、残して去って行った。

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