第4話 武器調達

 俺はアリスさんに連れられて店へはいっていく


「最初に装備を買いましょうか。細剣使いはなるべく軽い装備を使う事。重いと細剣が生かせなくなるの」


 装備は軽装備。よし、覚えた。

 俺が選んだのは『メタルシリーズ軽』だ。鉄でできたハーフメイル、脛あて、籠手がセットになったものだ。


「それでいいのね」

「はい!」

「じゃあ次。細剣の場合は軽いこと、細いこと、握りやすさ、重心に注意して選ぶの」


 俺は剣を探しているとふと目に入るものがあった。刀身は汚れていて鞘も革製で汚れている。その剣を手に取り軽く振ってみる。値段はそんなに高くない。普通の奴と変わらない値段だ。それなのに、バランスよく、握りやすい。両刃型の細剣なので片手剣の様な役割も果たせそうだ。


「これにします」

「え?本当にそれでいいの?」

「はい」

「まぁいいわ」


 レジへもっていくとレジをやっているドワーフから笑われた。


「がっははははは!お前はなぜこれを選んだんだ?」

「重心、握りやすさ、軽さ、刃の形、細さを見て選びました。それに――」

「「それに?」」

「この汚れはダミーです。そしてこの刃は鉄製に見えますが中にミスリルの粉末が混じっていて強度が増してありますし、中心はアダマンタイトが入っているので重心が保たれています」


 二人は口をあんぐりと開けて、俺を見つめていた。そして、最初に口を出したのはドワーフさんだ。


「お前、どんな目をしてるんだ?正解だぞ。お前の言った通り、これは俺の自信作でな」

「えぇぇぇぇえええ!?」


 アリスさんが叫び、ドワーフさんは笑った。


「そいつはお前さんにやるよ。持っていけ」

「ありがとうございます!」


 という訳で剣は貰って防具は買った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る