第2話 冒険者になった

 俺はあれから9年後、俺は15歳になって成人した。


「それじゃ!行ってきます!」


 村の皆へ叫ぶように言った。


「ああ!行ってきな!」

「嫌になったら帰ってきなよ!」


 俺は別の村への馬車に乗る。生まれた当初は銀髪に水色の瞳は不幸の象徴と呼ばれていたが、俺が育つにつれて村は発展してったため、幸運の象徴といわれるようになった。

 カタコトと揺らされること2時間。ようやく村が見えて来た。村には大きな建物が中心の噴水のすぐ近くにあった。あれが冒険者組合だ。

 馬車から降りて冒険者組合へ向かう。組合は目立つ赤い屋根にクリーム色の壁だ。木が柱に使われていて整った清潔感が感じられる。

 中に入ると清潔感は一変する。中は酒場と一緒になった所為で、お酒の匂いが内部に匂う。受付部分は長蛇の列があった。俺はそこに並ぶ。


「次の方どうぞ」


 俺の番が来て受付に行く。


「冒険者登録ですね。お名前をお願いします」

「アルヴ=クレイドです」

「では、この石に触れて下さい」


 置いてあった石板に右手を置くと、光が集まり、指輪ができる。


「その指輪は貴方のランクを示すものです。宝石部分はランクごとに色が変わります。Sランクは虹色、Aランクは赤色、Bランクは青色、Cランクは黄色、Eランクは緑色、Fランクは紫色です」


 俺は指輪をはめて、天にかざす。紫色の宝石は話しかける様に輝いた。

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