第5話


「あなた達全然出来てないじゃない?」


 今は、言っていた予習プリントを作って来てくれたみたいで、テスト勉強の真っ最中しかし俺たちには、ハードルが高過ぎたのか全く出来きていなかった。


「出来ないのだろうなとは、思っていたわよ・・・・・・でもここまでとは思わなかったわ。それで、良く入学出来たわね・・・・・・」


 ツンツン女は、呆れていた。どうにも成らないからもうぶっつけ本番でやるしかないらしい。


「悪いな・・・・・・ここまでしてもらって、感謝する」


 いくら俺でも、助けようとしてくれていた事は分かる。なのにツンツン女の驚きようと来たら少し引く位だった。


 俺が引いている事に気が付いたツンツン女と、一瞬見つめ合っていた。


 すると、照れ臭そうに目を逸らしてツンツン女が話し出した。


「な、何よ、私の顔になんか付いてるの?」


「別に、何も付いてはいないだが、お前の顔がリンゴかって言うくらい赤くなってるから黙って見てた」


「・・・・・・」


 少し無言だで居たらツンツン女が何か言い出した


「そんな訳無いじゃない! わ、私の顔が赤い・・・・・・はず無いじゃない・・・・・・」


 俺は、落ち着かずブツブツ言ってるこいつを見かねて。


「ちょっと待ってろ」


 その言葉を聞いて黙っていたが、とりあえず教室を後にした。


「あの橘って女なんなの!!なんであんな女が話しかけてるのよ」


和美かずみほんとあの男子の事好きなんだ!じゃあ話しかければ良いのに」


「いつもあの女と居てるじゃない、ほんとあの女なんて居なくなれば良いのよ」


 俺は、ジュースを買う為に自販機の前に居た。そしたら、あのツンツン女の事を言っていた奴が居て、俺は影口が嫌いだったからって事と結果的に俺のことで話していることが、気に入らなかったから話に入ってみた。


「あの、今クラスメイトの事話してました?」


 俺が、声をかけたら多分先輩だろう2人が、驚いて後ずさりをしていた。


「いや、その、何の事かしら?」


 やっぱりとぼけてくるよね。


「全部聞いてたんで、バレてますよ〜先輩!」


 俺は、ふざけた感じで言ってみた・・・・・・


「えっ、全部聞いてたって事は・・・・・・その、好きでした」


 まぁバレてるならこうなっても可笑しくは、はないと思っていたがこの人は、好きになれそうにないなって思っていた


「悪い、戻らないといけない待たせてるからな」


 教室に戻ってみるとあいつは、相変わらず睨みつけてきた。


「「遅すぎ」」


 一輝と同時に言われた。なんか、俺がいない間一輝がめっちゃテスト勉強させられてたらしい。


 俺は、適当に買ってきたいちごミルクを渡した


「あ、ありがとう・・・・・・遅すぎよ!」


「ふん、」


 鼻で笑った。俺は、どうにかなるだろと考えていた。どうせ相手が、考えてることなんて分かるはずないのだから。



 期末テストがとうとう返ってきた。


「50点って、よく取れたわね・・・・・・あなた達あの時のプリントじゃ出来てなかったのに」


「お前にテスト対策プリント死ぬほど、やらされたからな」


 もう嫌だというような素振りを見せる一輝と相変わらず寝てる俺になんか提案をしてきた。


「夏休みどうせ暇でしょ? ならテスト勉強のお返しとして私に付き合いなさい2人とも」



「え、マジかよ別に暇じゃねえよ・・・ゲームの大会とか有るし、家でギャルゲーしないとだしな! その前に約束はしてたっけ?」


「間宮くんは・・・・・・私に付き合わないの?」


 一輝は、なんかびびってた。


「間宮くん、君も男の子だもんね〜いくらオタクで二次元が、好きだって言っててもねえ」


 一輝の耳元で何か話しているが俺は、あまり気にせずに外をぼーっと眺めていた。


「分かった、分かったから何も言うなよ橘!」


 目の前で仁王立ちをして、勝ち誇ってる女は、とうとう俺にまでなんか言ってきた


「信条くん、あなたもよ1人知らんぷりしてもダメだから!」


 さいですか、別に、空手行くぐらいしかやることないし俺は、暇を潰せるならなんでもいい。


「好きにしろ」


 この女は、妙に調子が狂ってくる。ほんと、女は、面倒だよ。こんな俺に相手してても仕方ないのに。


 なんだろ・・・・・・この感じ。



 とうとう夏休み突入した。と、言っても別にほとんどいつもと同じだった。ただ1つだけちがう事と言えば、橘 杏奈が居ることだ。


 今当の本人、ポテトを食べつつなんか文句言っている。こいつ学校の時と違い過ぎるだろ・・・・・・


「ほんと、暑すぎじゃない信?」


 Tシャツの首元を、ばたつかせ扇いでいた一応異性が、居るんだが・・・・・・。いつも制服だったからか、

 俺は、別に、意識なんてしてないからな。



「誰が、信だ!」


 俺のことを、勝手にあだ名で読んできたから突っ込んだのだが。両手を渡し押さえて謝ってる風にこっちを向いていた。


「そんなに怒んなくて良いじゃない? それよりポテトだべる?」


 こいつは、学校じゃ無かったらこうも違うのか?


 ポテトは、さすがに拒んだら


「食べればいいのに〜」


 ほんと美味そうに食うな。てか一輝まだか


「一輝は、まだか? おい」


「ん? あ〜間宮くん今日は、来ないの」


「ん?え、なんて?」


 俺は、理解できてなかったのでもう一度聞き返していた。


「今日は、私と信条くん2人だけなの・・・・・・」


「マジかよ・・・・・・」


 普段、動揺しない俺が、何故か変な汗をかいていた。


 俺は、あまり意識して来なかった、だから、近くにいても何とも思って無かったが橘は、違ったのか・・・・・・まぁ深く考えるのは、辞めることにしよう


「信条くん!」


「信条くん〜!」


「ん??」


 橘は、俺の事を呼んでいた。


「ん、じゃないわよ! ずっと呼んでたのよ・・・・・・」


「なんか、ぼーっとしてた! 悪かったな」


「橘、今日俺を呼んだって事は、なんかあったんだろ? ちがうのか?」


 俺が、聞いてみたら橘は、なにか思い出したように言い出した


「そうよ! 信条くん、私の買い物付き合って貰うから! 駅前に、色々店有ったでしょ?」


 橘は、そう言って残りのポテトを食べだした。俺も勝手に摘んでいた。


 一輝後で、覚えていろよ・・・・・・



 俺たちは、ポテトを食べ終えて外に出たがやはり外は、暑いなんか暑さだけは慣れれない。


「夏は、楽しいけどほんと暑いのは、嫌だよね〜」


「そうだな暑いのは、俺も好かんな」


 俺も、あまり話す事が、思いつかなくて黙ってしまってた。


「もうすぐだよ! あっアレじゃないかな」


 橘は、そう言って指をさしたその店俺達は、入る事にした。


 アンティーク調の小物など色々置いてある店だった。俺には、よく分からんが橘は、なんか楽しそうだった。


「これ見て! 可愛くない?」


 そう言って持ってきたのが、写真立てだった。俺は、あまり分からなかったが・・・・・・


「橘、お前ってこういうのが、好きだったのか」


「テレビで見て、こういうの買ってみたかったの」


 色々見てたら、買い物も、終わったみたいだったので店だを出て木陰で涼んでいた。


「暑いだろなんか飲むか?」


「じゃあお茶で! 信くん、悪いね」


「気にすんな、ついでだ!」



 彼が、ジュースを買いに行ってる間、私は、二人きりな事を実感してきて居た、そしたら


「ねぇねぇ可愛いね! 俺たちと遊ばない?」


「・・・・・・」


「聞いてるかな?」


「・・・・・・」


 私は、無視していた。ナンパなんて、中学の時から有ったことだから


「聞こえてるよな? そんなに無視するわけ?それともOKてこと?」


 私は、腕を掴まれてナンパ野郎に連れていかれると思っていた


「お前ら、俺のつれに何やってんの?」


「橘! ほれお茶だ、それでも飲んもう少し待ってろ」


 俺は、ナンパ野郎共は、殴りかかってきたが、遅すぎて殴り返して返り討ちにしていた。


 とりあえず解決したので戻ってきた。


「待たせて、悪いな・・・・・・橘」


 そう言って隣に座った。


「ありがとう・・・・・・信くん」


 それからは、三店舗ほど雑貨屋さんに行って夕方を迎えていた。


「今日は、楽しかった、少し騙した感じになってたけど来てくれてありがとう信くん」


 やはりいつもと違って大人しい橘に、少し驚いたがたまには、良いんじゃ無いかなって思っていた。


「家まで送るから場所教えろ!」


 俺は、そう言って橘家まで歩き出した。


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