第4話

 俺は、今でもあの時の告白が、忘れられない。


 女々しい男だ!! って何度も言われた・・・・・・でも仕方なかった。お互いに好きな者同士が、離れてしまう事になったのだから・・・・・・


 俺は、今誰とも付き合ったりしていない。そりゃ好意を持ってくれている子もいたりするが・・・・・・




 梅雨になる前のある日の事


この女は、非常に面倒くさすぎる!!


「だから、なんだよ・・・・・・暇なのか?」


 俺は今、橘 杏奈に絡まれてる



「寝てないで挨拶ぐらいしたら? 私が来たのよ」


 このツンツン女は、何が良くて俺なんかに絡んでくる? 暇つぶしか? それなら飛んだ迷惑だな


「・・・・・・・・・」


「こんなに言っているのにこの期に及んでまだ私を無視するの!!」


 そんな時に一輝が、やってきた。


「橘!そろそろやめとけよ〜周り見てみ」


 そう言われて、ツンツン女は、見渡して何かに気付いたのか、少し恥ずかしくなって黙って席に着いた。睨みつけてくるが


「お前も大概だな、信! 挨拶ぐらいしたら良いじゃねえか直ぐにおさまって」


「知らんな」


 一輝が、最初から見ていた事に気づいて、俺は素っ気ない態度を取って外を見たグラウンドでは、2年先輩が体育をしていた。



 昼休みまたあの女が、俺の前に来たが様子がおかしかった


「間宮くん、ちょっと来てくれないかしら?」


 俺と一輝が、びっくりする中ツンツン女が一輝に話しかけて来た。


「なんだよ・・・・・・俺は、ゲームに忙しいのにこいつ連れていけば良いんじゃないのか」


 はぁ! なんで俺がこのツンツン女に連れて行かれないと行けない!!


「間宮くんにしか聞けない事だから早くしてくれないかしら?」


 一輝が・・・・・・ツンツン女に連れていかれましたとさ、めでたし、めでたし。


「何が、めでたしめでたしだよ! 別に何もねよ!!」


「まぁそれは、おいといて」


 連れていかれてるのは、ほんとの事でありまして・・・何故俺が?


「間宮くん、貴方に聞きたいことが有るのよ・・・あの生意気男の事で」


 何か、チョー悪い顔してるけどこの女


「別に、あいつとは、幼なじみだけどさ・・・・・・」


 渋ってた一輝に見兼ねたツンツン女は、痺れを切らして話し出した


「自分で言うのもアレなんだけど、私人気あるみたいなのにあの男は私を無視してるのよ・・・・・・少しぐらいさぁ気にしても良いとは、思わない?」


 まぁ思わなくは、無いけど・・・・・・あいつは、でもあいつにしては、絡んでる方では有るがな。


 何で言えねえよ! 死にたくわないしな


「まぁ、あいつは、女があまり得意では無いだけだし・・・・・・それにお前に対しては、ちょっと反応違うけどな」


「それは・・・・・・その、なんとなくだけど分かっていたわ私は、無視されるのが嫌なだけよ、別に好きって訳じゃないんだからね」


 うわぁ、こいつ分かりやすいな典型的な恋する乙女かよそんなか


「ふん、もういいわよ戻っても」


「まぁ俺は、面白い事なりそうで良いからさ何かあったら良えよ! 別にリアルで恋愛したことあるわけじゃないけどな」


「何もないわよ」


 なんだよ、少し可愛いなって思ってしまったじゃねぇか・・・・・・クソ。あの事は、言えなかったな


 私、何言ってるのよ!! アレじゃ私があの男の事好きみたいじゃないの!!


 私は、ベッドで悶えながら叫んでいた・・・



 セミが鳴き出し、夏の音連れを知らせる頃


 俺達には試練が待っていたのだ期末テストの試練が


「やっぱりテスト出ないとダメなのか?」


「そりゃそうだろ、俺だってテストさえやってれば良いと思ってるけどこの学校そこん所何故か適当だし」


 自堕落な俺たちは、そんなことを言ってるとあのツンツン女が教室に入るなり俺たちに聞いてきた


「アンタ達、本当に勉強してないの?」


 ツンツン女は何故か俺たちに、普通に話しかけてきていたが、俺はもうめんどくさくなって居たので普通に話していた。あれから、執拗いくらいに、俺に絡んできやがるから流石に、白旗を降った。


「「してない」」


 俺達は、当たり前のようにハモっていた。するとつんつん女が、呆れていた。


「困ってるなら手を貸してあげても良いわよ?」


 相変わらず鼻に付くな、まぁ今回は、俺達が、悪いので助けてもらう事にした


「取り敢えず私が、出てきそうなやつしらみ潰しに紙に書いて書出して、それやればある程度点が取れる様に用意してあげるわ」


「あぁ、悪いな助かる」


 俺が感謝するとツンツン女は、凄く驚いていた


「あんたが、感謝なんて言うと思って無かったから驚いただけよ・・・・・・」


 長久くんに感謝された・・・って何、名前で言ってるのよ私! なんでこんな男なんかに・・・・・・


 寝ている信を他所に、一輝が私の元にやってきて小声で話した


「テストの件は、ありがとな! そんなことより顔出てるぞ!そのニヤケっ面笑」


 笑いながら一輝に言われて、急に恥ずかしくなって来た私は・・・・・・


「そ、そんな、訳、有るはずないじゃないの!!」


 そう言いつつも私は、寝ている顔を見てた・・・・・・


「私ちょっと用事あるから」


 あの場にいたら、私可笑しくなりそうだったの仕方ないじゃない・・・・・・嘘でも付いて出ないと


「杏奈じゃない?」


 クラスメイトの女子が話かけてきた。


「どうしたのそんなに慌てて?」


 私が、凄く慌てていたところ気になったみたい。


「あの男何なのよ・・・・・・」


「?あっ! あの男って信条くんのこと? あんまり話さないし、よく寝てるけど、かっこいいわよね」


「かっこいい? あの男が?」


「みんな言ってたよ〜告った子も居るみたいだし」


 あの男は、意外と人気が有ったみたい


「でもダメみたいだけどね・・・・・・」


「杏奈! あなたぐらいよグイグイ行ってる子は」


 そんなにぐいぐい行ってる様に見えてるの・・・・・・


「気を付けなさいよ先輩の中にも彼に好意を持ってる人居てるから目付けられるわよ〜! 」


「それじゃまた後でね」


 ウインクして戻って行った。


あっ! 私も戻らなくちゃ・・・・・・



「ッチ! なんなのあの女は・・・・・・」




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