第39話 レストラン

 夜になり、俺にも疲れが見えてくる。帰りの運転も考えるとそろそろ出ようかなと思ってくる時間。


「あっ! こんな時間だ。 行きますよ弥生さん!!」


「えっ。待ってどこ行くの?」


「前のお返ししに行くんです!!」


 そう言われ連れられてきたのが初めて大和達と一緒に行ったときのレストランだった。


「予約してたものです!!」


 案内されて豪華な席に座る。あの時と同じようにピアノの生演奏が流れていた。


「予約してくれてたの?」


「はい!! 今度は2人で来たいと思ってたので、来ちゃいました!」


 そういえば、前来たときは大和と絵美ちゃんが付き合っていて、食事どころではなかった。


「あの時の弥生さんの顔凄い覚えてますよ笑」


「俺、そんなにひどい顔していたってけ?」


「はい! あれは人前でしてはいけない顔です。」


 そんな楽しい会話をしながら今回は美味しく味わいながら頂けました。


「私、お手洗い行ってきます!」


「おう! 絡まれるなよ?」


「店内にあるから大丈夫ですよ。。。」


 奈緒が席をたったので、いつも通り会計を済ませる。あいつのことだから私が今日払いますとか言いかねない。別にご馳走になるのが嫌な訳ではないが、こういうところでは、お金を出すのが男だと父に教わってきた。


 奈緒が帰ってきたので、店を出ることにした。


「今日は、私が払いますね!」


 案の定やっぱり言い出した。


「あっ。もう会計終わったよ。 お客さん可愛いから無料だって。」


「わーーい! やったー! って。そんなわけないじゃないですか。」


「とりあえず、もうでよ?」


「う~ん。何でそんなとこだけイケメン何ですか。顔は普通なのに。」


「それ彼女言っちゃだめなやつ。」


「いいんです!! 私は顔で選んでないんで!!」


「うわー。凄い傷ついたよー。」


 嬉しいのか、悲しいのかわからない感情のまま、楽しい遊園地デートは幕を閉じた。

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