第17話 ダメンズのおもてなし

 俺達が向かったのは園内になる滅茶苦茶オシャレなレストランだった。大和達と合流して中に入る。


「ちょっと! こんなとこどうしたんですか?」


 奈緒と絵美ちゃんはとてもあたふたしながら俺らに手を引っ張られ店内に入った。


「予約してたものです。」


「お待ちしておりました。お席の方にご案内させていただきます。」


 スーツを着たウエイトレスに席まで案内される。テーブルに着くと真っ白なテーブルクロスにグラス等が用意されていて、店内にはピアノの生演奏が流れていた。


「ちょっと!何なんですかここ? 私JKだからお金そんなに持ってないですよ?」


 その反応待ってましたのように大和が口を開く。


「そんなの気にする必要ないよ。そこは男性陣に任せといてよ!! 奈緒ちゃんもね!」


「今日は奈緒達にわざわざ来てもらったんだ。俺と大和からのお礼として受け取ってよ!」


「本当に何から何まで、どんだけ好きにさせてくれるですか大和さん!!」


 今まで、大和と一緒にいて聞いたことのない言葉が聞こえたと思ったら、時すでに遅しで絵美ちゃんが大和に抱きついていた。


 大和が固まるのを想定したが、大和が石化しない。驚いたのとさっきの電話のことを思いだし、辻褄があったので2人に聞いた。


「あのさ、違ってたらごめんね? 出来れば違っていてほしいんだけど、2人って付き合った?」


 そうすると、2人は顔を合わせて何かを確認して頷く。


「あー。ごめん。嘘であってほしい。」


「私、大和さんと付き合いました。」


「お姉さん。妹さんおかしなこといってるんだけど。」


「よかったね! 絵美おめでとう!!」


 大和に取り残された俺は絶望感と敗北感を抱きながら全力の笑顔で伝えた。


「お、め、で、と、う!!」


「弥生さん? 顔凄いことになってますよ?」

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