第9話最近のJKは素晴らしい

 遊園地に行くことになった当日、俺と大和は集合の10分前に駅に到着した。


「奈緒ちゃん達まだついてないのかな?」


「いや、あの人だかりは多分そうだぞ。」


 女の子2人が男の集団に絡まれていた。これは、良く居酒屋でも見る光景だから近づいて見ると確信にかわった。


「奈緒待たせて悪いな。すみません。俺の彼女に何か用ですか?」


 大和も咄嗟に奈緒の妹の方に行き、


「いやー。ごめんね。遅くなっちゃって早く行こーか!」


 2人の手を取って集団から引き離す。彼氏いるのかよ、何だよ普通のやつじゃないかよ、釣り合わねーなという声を聞きながらその場を去った。


 手を繋いだまま、遊園地の入り口まで来た。


「ここまでくればとりあえず大丈夫でしょ。大丈夫だった?」


「すみません。いつも弥生さんに助けて貰ってばっかりで。。。」


「私もありがとうございました。私、絵美と言います。今日はよろしくお願いいたします。」


 お姉ちゃんがしっかりしてれば、妹もしっかりするものだ。それにしても顔が似ていて妹の絵美ちゃんも凄い可愛い。そりゃこれ2人で居れば絡まれるに決まっている。


「自分!! 大和といいます。年齢は22歳! アメフト部に所属しており、好きな人は絵美さんです!! よろしくお願いいたします!!」


 大和がやらかした。それは助けるためと言っても、大好きなJKと手を繋ぎ歩くことが出来たのに加え、このかわいさだからしょうがない。


「あ、ありがとうございます。。。すみません。まだ初対面なので、、、、お友達からお願い出来ますか?」


 絵美ちゃんが顔を真っ赤にしながら大和にそういう。あれ?これ何かまんざらでもないやつなのか?と思いながら奈緒に聞いた。


「奈緒、絵美ちゃん何か様子変だけど」


「絵美は少女漫画大好きなのと年上にしか興味無いんです。まさにこの展開がはまったかもしれません。。。」


「うそーーーん!!」


 直立不動で固まってる大和を見ながら大声で言ってしまった。まさかの急展開で俺も固まってしまい、奈緒達に引っ張ってもらいながら遊園地に入園した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る